ロレックスブームだった2000年前後において、スポーツロレックスの中で唯一「不人気なモデル」という評価を受けていたGMTマスター2。
その相場は、スポーツロレックスの中で下から2番目に安いという水準であり、新品でも約35万円程度で手に入ったのです。
そんな16710に転機が訪れたのは2007年のこと。
その際、16710は116710LNにモデルチェンジとなったのですが、GMTマスターのアイコンである「色付きベゼル」モデルの登場が無かったことにより、5桁以前のモデルに注目が集まったのです。
その頃よりGMTマスターシリーズは「不人気モデル」という不名誉な状態から、「人気モデル」という印象となったのです。
そして、その相場は2014年頃には50万円台後半という額まで上昇し、かつての新品価格どころか定価をも上回る評価となりました。
しかし、16710の勢いはそこで止まること無く、その後もきちんと値上がり傾向だったのです。
そんな16710ですが、今回の値動きは「凄いことになっている」という評価がふさわしいでしょう。
というのも、たった4ヶ月という短期間で10万円近い値上がりとなっているからです。
本記事で参考とした中古腕時計
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本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2017年5月 の安値(楽天) |
2017年9月 の安値(楽天) |
変動額 | 残価率 |
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ロレックス
GMTマスター2 黒ベゼル 16710 |
中古 | 0年 4ヶ月 |
¥682,560 | ¥768,000 | 85,440 | 112.52% |
16710の現在相場はベゼルの色に関係なく、6桁モデルの116710LNより高いという状況です。
6桁モデルより5桁のほうが高いというモデルは16710の他に、
ぐらいしかありません。
これらは、人気モデルの代名詞的存在であるため、それと肩を並べる16710は「殿堂入りしたモデル」という印象になります。
エクスプローラの14270が最も人気モデルかつプレミア価格状態だった際に、不人気モデルの象徴的存在だったGMTマスター2。それがこのような状態になるとは誰も想像できなかったでしょう。
そして、16710が50万円台後半という相場になった際「高い」という印象がありましたが、実はその頃に買っても20万円程度の値上り状態であるのです。
現在の相場は、紛れもなく過去最高値ですが、2007年以降過去最高値を更新し続けているだけに、今後どこまで行くのか興味深いモデルです。
ちなみに、過去相場とは同じ黒ベゼル同士で比較していますが、最近はベゼルの色による価格差は目立たない傾向です。
とはいえ、青赤ベゼルは依然として人気があり、個体数が少なく相場も少し高い状況が続いています。