カレラというモデルは、タグホイヤーにおいて現在看板モデルのような存在ですが、そうなったのは2002年頃からのことであり、それ以前におけるカレラは復刻モデルというマニアックな存在でした。
その時期のカレラは、海外では「1964 Re Edition」と呼ばれ、近年とても評価されています。
海外ではステンレスモデルでも30万円以上という額が標準的な価格となっているのですが、日本では最近まで10万円台で売られていました。
そして、日本でも2016年頃からステンレスモデルの相場が上昇し、20万円台という水準に達したのです。
しかし、カレラにおいてはその値動きよりも注目すべき点が存在します。
それは、数が少なくなっているという点。
カレラは以前、いつの時期でも数本が売られていましたが、2016年より日本ではステンレスモデルが常時売られているという状態ではなくなったのです。また、海外でも本数はかなり少なく、世界的に希少なモデルとなりつつあります。
金無垢モデルだけはかろうじて売っているという状況でしたが、その数も1本というようにかなり少ない傾向でした。2017年4月頃には、ついに金無垢モデルも消え、「1964 Re Edition」は数ヶ月間の間1本も売出しが無い状況が続いていたのです。
それが今回、久しぶりに売りに出ているのです。
本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2017年3月 の安値(楽天) |
2017年9月 の安値(楽天) |
変動額 | 残価率 |
---|---|---|---|---|---|---|
タグホイヤー
カレラ CS3140 |
中古 | 0年 6ヶ月 |
¥398,000 | ¥398,000 | 0 | 100.00% |
1964年復刻モデルが登場したのは1996年のことですが、その際は「限定モデル」としてデビューしました。ただ、好評だったため「限定」が解除され1999年頃からは通常モデルとして売られています。
当初デビューしたのは、黒文字盤、白文字盤ステンレスモデルとこの金無垢モデルの3つだったのですが、2000年には三つ目にフチがついた新黒文字盤とブラウン文字盤が追加。
そのため、1964年復刻モデルには5つのラインナップが存在します。
ステンレスの定価は25万円(税別)だったのに対し、金無垢モデルは58万円(税別)という定価。
金無垢モデル高いのは当然で、その分流通が少ない希少モデルです。
しかし、近年は不思議と希少であるはずの金無垢モデルが最も手に入りやすいモデルという傾向。しかもそれは日本国内だけでなく、海外でも変わらないのです。
また、CS3140の相場はこの数年間30万円台後半という水準から変化しておらず、今回久しぶりに登場した個体も値上がり状態ではありません。
とはいえ、
というように、強い要素が多々揃ったカレラはもっと評価されても良いと思います。
という要素で30万円台後半という額はかなり安いと思います。
ちなみに、搭載している手巻きクロノグラフのムーブメントはスピードマスタープロフェッショナルと同様のレマニア製。
ムーンウォッチも最近値上がり中であるということ点は、さらなる強い要素だとも認識できます。