コンビの腕時計は本来ステンレスより高級ですが、中古相場ではステンレスと大差ない価格で売られているということも珍しくありません。
また、デイトナやノーチラスのようにステンレスモデルに対して強い人気がある場合、中古だとステンレスのほうが高くなる、というように評価が逆転することもあります。
とはいえ、コンビの腕時計は本来ステンレスより上級な存在ですから、多くの腕時計においてコンビが安いとは限りません。
スポーツロレックスの場合、デイトナを除くと基本的にはステンレスよりコンビのほうが高く、その差は10万円以上はあると感じます。
また、ブルガリのスポーツクロノやパシャ38mmでもコンビ相場はステンレスより高い傾向があるため、スポーツモデルというくくりでは、コンビはきちんと評価されているという見方もできます。
しかし、三雲スポーツの代名詞的存在であるロイヤルオークはコンビが安く、現在の相場ではステンレスとほぼ同じ水準で売られています。
本記事で参考とした中古腕時計
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本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2011年9月 の安値(ヤフオク) |
2017年9月 の安値(楽天) |
変動額 | 残価率 |
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オーデマピゲ
ロイヤルオーク 15000SA |
中古 | 6年 0ヶ月 |
¥840,000 | ¥898,000 | 58,000 | 106.90% |
同じ三雲スポーツであるノーチラスの場合、コンビよりステンレスのほうが高いという現象が起きていますが、それはノーチラスのステンレスモデルに対して現在強い重要があるからです。
一方ロイヤルオークにおけるプレミア価格水準のモデルといえばエクストラシンが該当します。そのため、同じロイヤルオークでも15000などについては、現状ノーチラスやデイトナ並に強い存在であるとはいえない傾向です。
そのような状況においてコンビとステンレスが同価格ということは、現在のロイヤルオークにおけるコンビ価格が安いとも判断できるのです。
実際、ステンレスモデルは2011年との比較で数十万円単位の値上がりをしているのに対し、コンビだとその値上がり額は10万円に満たない額となっているのです。
ちなみに、2011年の価格は15000SAではなく14790SAですが、リファレンスの多いロイヤルオークの場合、同一相場とみなして問題ないでしょう。
ロイヤルオークのコンビモデルの場合、キリッとした八角形のベゼル部分のイエローゴールドがとても豪華に見え、特に白文字盤との相性が良いように感じます。
よって、80万円台の腕時計の選択肢としては、なかなか良い1本。
三雲時計のスポーツモデルというと、第一次腕時計ブームの2000年前後においては、本当に雲上のような存在でした。
しかし、今となってはコンビのスポーツロレックスと同水準か、安く買えるという意外な一面があるのです。