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現在相場考察

青い日本限定モデルはかなり希少に、アクアノート5066A-010

2017年10月6日更新
パテックフィリップのアクアノートについて斉藤由貴生が執筆。本記事では2016年8月の安値(楽天)と2017年10月の安値(楽天)を比較し現在相場を考察。この1年2ヶ月での変動は¥90,000だった。

アクアノート 日本限定青文字盤 5066A-010についての考察(2017年10月)

アクアノートといえば黒文字盤に黒ベルトですが、初代の世代には日本限定のモデルとして青文字盤に青いラバーベルトというモノが存在します。

青いアクアノートといえば長らくこの日本限定モデルでしたが、今年2017年に出た限定モデルで久々に青いモデルが登場。それはWGという素材が採用されていることからも、かなり特別なモデルという印象です。

しかし、同じく“青いアクアノート”という分かりやすい要素をもった特別な日本限定モデルは、かつて特にレアなモデルという扱いを受けておらず、一時は100万円以下という額で売られていたのです。

なぜならその頃、青文字盤アクアノートの評価は一般的な黒文字盤の5066Aと同様だったからです。

それが近年、やっと青いアクアノートという存在がレアだと認められた模様で、2016年8月には248万円という額まで上昇。

2012年1月時点では約80万円で売られていたため、約167万円の値上がりとなったのです。

そして、それから1年ほど経った今、そこからさらに9万円値上がりしています。

(現在参考の腕時計がありません)

本記事の価格比較

腕時計 状態 期間 2016年8月
の安値(楽天)
2017年10月
の安値(楽天)
変動額 残価率
パテックフィリップ
アクアノート
日本限定青文字盤
5066A-010
中古 1年
2ヶ月
¥2,480,000 ¥2,570,000 90,000 103.63%

日本限定青文字盤における変化は価格上昇以外にもあり、それは以前と比べて明らかに出る数が減ったという点です。

青文字盤は日本限定モデルというだけあって、正規店でのみ取り扱われた存在。

まして、5066A-010が現行モデルとして売られていた時代は、まだアクアノートパテックフィリップに注目が集まる前だったため、もともと兼ね備えている「青文字盤、日本限定」というレアさだけでなく、多くの人にとって“買う選択肢”ではなかったという背景があるのです。

ですから、もともとかなりレアな要素を複合的に兼ね備えてしまっている、というのが青文字盤という存在なのです。

それにもかかわらず、一時は市場で黒文字盤と同じような評価を受けていましたし、中古で売りに出される数も少なくなく、「欲しいと思ったら手に入る状況」だったのです。

それが今では、値上がりしただけでなく、中古として売られているのも1年に1度程度という頻度。

筆者が確認した限りですが、前回青文字盤アクアノートが売りに出されたのは2016年8月のことなのです。

ちなみにこのアクアノート、純正で用意されている箱は青く、箱まで特別仕様という凝ったモノ。

かつては、箱まで完璧に揃っている物が安いという状況でしたが、最近は箱が付属している個体はほぼ見かけません。

とはいえ、付属品は腕時計の相場に影響を及ぼすことは稀という点や、今は売られている事自体が珍しいという点から、付属品に関係なく買えるときに買っておかないと、次はどのような事態になるか予測ができないモデルです。

この記事の執筆者
斉藤由貴生
腕時計投資家。著書:『腕時計投資のすすめ(イカロス出版)』『もう新品は買うな(扶桑社)』連載:本サイト以外に『日刊SPA!』『POWER Watch』その他『日経マネー』など多数露出。
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