PAM00050の記事にてパネライのブレスレットモデルが全体的に値上がりしているとお伝えしましたが、それは2005年以前にデビューしたモデルに限ります。
2005年以前のモデルといえば、竜頭ガードをモチーフとした特徴的なデザインのブレスレットを装着するモデルですが、それらにおける40mmモデルほぼ全てが1年前と比べて値上がりした状況です。
一方、2005年以降にデビューした40mmブレスレットモデルは特に値上がりしていないという状況です。
40mmブレスレットモデルといえば、2000年前後にデビューしたパネライ初期モデルという印象が強いですが、実はブレスレットモデルには2010年前後にデビューした“近代的なモデル”も存在。
PAM00298は、一見するとPAM00050と似ていますが、離れてみるとブレスレットのデザインが特に異なり、全体的な雰囲気が違うということに分かります。
シンプルになったブレスレットデザインは、新しい時代のパネライを感じさせますが、その“新しい”という特徴はデビューから年が経つに連れ弱まってきます。
実際PAM00298が出たのは2009年と、腕時計の世界ではかなり最近のモデル。
とはいえ、既に生産中止となっており、新しさとは正反対の要素を持つモデルでもあります。
そして、新しいパネライだけあって、去年までは中古でも約60万円という相場だったのです。
それが約1年経った今、この近代的なブレスレットモデルは値下がりしています。
本記事で参考とした中古腕時計
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本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2016年8月 の安値(楽天) |
2017年10月 の安値(楽天) |
変動額 | 残価率 |
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オフィチーネパネライ
ルミノールマリーナ PAM00298 |
中古 | 1年 2ヶ月 |
¥598,000 | ¥558,000 | -40,000 | 93.31% |
この時計は1999年にデビューしたPAM00050と雰囲気が似ており、丁度10年後の2009年にデビューしたことからPAM00050の後継モデルとも取れる存在。
しかし、PAM00050は2011年頃まで製造されていたため、実は併売されていたのです。
ちなみに、PAM00050もPAM00298も搭載しているムーブメントはバルジュー7750ベースのOP3。
2000年前後にデビューしたパネライのムーブメントと2010年頃のパネライとではムーブメントが変わっているという印象もありますが、この両者は実は同一です。
パネライにおいて2000年前半で姿を消したムーブメントは主にゼニス製のエルプリメロとエリート。
ですから、2000年前後に登場したブレスレットモデルでもクロノグラフの製造は2002年頃までと、軍を抜いて希少なのです。
なおPAM00298、2016年8月と2017年10月との比較では値下がり状態ですが、2012年と2016年との比較だと約20万円程度高くなっているという優秀な側面もあります。
2012年頃はPAM00050などより安い存在だったPAM00298ですが、それ以降は50番より高い存在となっています。なお、値下がりした現在でもまだPAM00050より10万円近く高い存在です。
PAM00298は生産年数が短く、現行当時に多くが売れるというように注目されることもなかったためPAM00050より『希少なモデル』だと推測できますが、2000年前後のモデルと今後どのような相場関係になっていくのかは予測がしづらいモデルです。