ランゲ&ゾーネといえばランゲ1ですが、そのランゲ1の中でも最もオーソドックスなモデルがこのイエローゴールドモデルです。
このモデルが登場したのは1994年ですが、それから2014年頃までモデルチェンジすることなく20年間作り続けられました。2015年に新型が登場したのですが、その新型は前作と見た目はほぼ同一。最も変更が加えられたのはムーブメントです。
新型ムーブメントの一番の特徴は、動力が失われて時計が停止する際、必ず0の位置でスモールセコンドの秒針が止まる点。見た目の良さはもちろんですが、次回時計を使うときに行う時刻合わせがし易いという便利さを兼ね備えている機能です。
そのようなものを機械式ムーブメントに載せてしまうランゲ&ゾーネという存在は、やはり孤高の腕時計ブランドという印象になります。
孤高の腕時計といえばパテックフィリップですが、相場においてもまさにパテックフィリップのライバルとして適正で、それは新品価格を見ても中古価格を見ても、そして中古相場の値動きを見ても共通でした。
しかし、中古の事情に関しては、最近若干パテックフィリップと違う動きをしているのです。
ランゲ1は2016年12月頃から値下がりが続いている状況です。
本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2017年4月 の安値(楽天) |
2017年10月 の安値(楽天) |
変動額 | 残価率 |
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ランゲ&ゾーネ
ランゲ1 101.021 |
中古 | 0年 6ヶ月 |
¥2,160,000 | ¥2,052,000 | -108,000 | 95.00% |
ランゲ1にはいくつかのラインアップがあり、特にプラチナは高い傾向。また、イエローゴールド同士でも通常サイズと「リトル」という小さめなサイズがあり相場が異なります。
イエローゴールドとプラチナは色が明らかに違うため、違いが明白ですが、イエローゴールドモデルの場合、通常サイズであれば101.021同士を比べないないと、安くなったようにも感じてしまいます。
今回の値下がりも、一見すると間違って他のモデルと比べてしまった結果にも見えますが、実際は101.021を比較した結果です。
ランゲ1の象徴的モデルである101.021は、2010年頃に150万円程度で売られていましたが、2015年には260万円という額になり約110万円の値上がりとなっています。
しかし、2017年になると101.021は一気に値下がりし、2015年よりだいぶ安くなってしまったのです。
そして、今回さらに10万円程度値下がりしたため、2015年8月よりも65万円程度値下がりした事になります。
ちなみに、前回の記事時点で216万円だった個体は既に売れていますが、200万円以上の時計であるということを考慮しても、ランゲ1は売れるまでに時間がかかっているという印象があります。
キャラクターも相場もパテックフィリップのライバルというという印象でしたが、最近は値下がり傾向で、あまり人気が無いのかもしれません。
ランゲ1が手に入りやすくなっている今、欲しいと思っていた時計ファンの方にとっては、検討しやすい時期だといえるでしょう。