採用されているプチコン機能はトラベルタイムですが、これは以前カラトラバに採用されていた存在。
カラトラバ時代とは異なり、「ホーム」「ローカル」タイムの小窓が加わり、ホームタイム針も短針の裏側に隠すことができるように変化しています。
この仕掛けによって、トラベルタイムはカラトラバ時代と比較して、よりプチコン的存在となりましたが、同じ機構はジャガールクルトのレベルソスクアドラホームタイムに存在し、JLCであれば50万円程度で購入可能です。
トラベルタイムという機構は「カラトラバトラベルタイム」に採用されていたというように、他のコンプリケーションモデルよりライトなモノというキャラクターがあります。
実際、カラトラバトラベルタイムは現行だった2000年代現行当時、5055などのプチコンモデルより50万円以上安かった存在でしたし、中古相場でもプチコンと呼ばれるモデルより安い傾向が長らく続いていました。
そのため、ノーチラスよりもカジュアルなアクアノートへの採用というのは、とてもキャラクターがあっていると感じるところですが、中古相場は300万円以上と決してカジュアルではありません。
そのため、キャラクターを考慮すると高いとも判断できたのですが、この時計、なんと1年前と比較して値上がり状態なのです。
本記事で参考とした中古腕時計
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本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2016年9月 の安値(楽天) |
2017年10月 の安値(楽天) |
変動額 | 残価率 |
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パテックフィリップ
アクアノート 5164A |
中古 | 1年 1ヶ月 |
¥3,080,000 | ¥3,280,000 | 200,000 | 106.49% |
末尾が64のアクアノートといえば、初代だとクオーツモデルを示すリファレンスでした。
5064Aはメンズのミディアムサイズのクオーツモデルで、自動巻と比べて半値以下という相場。
それに対して、第二世代の5164Aは3針モデルに対して100万円以上も高い存在です。
アクアノート初のプチコンモデルとして評価されている5064Aですが、必ずしもスポーツモデルにおいてコンプリケーションモデルが評価されているわけではありません。
特にノーチラスの代表的なプチコンモデルである5712/1Aは3針の5711/1A-010より現在安い状況です。
ですから、この5164Aというモデルは、
- かつてプチコンより安かったトラベルタイムという存在
- ノーチラスのプチコンが3針より高くない
というような要素を考慮すると、値上がり現象を説明する明白な要素が存在しないことになります。
ですから、5164Aというモデルが値上がりしたことを説明すると、
- 人気がある
という一言に尽きるでしょう。