ちょっと変わった高級腕時計という存在のアイクポッド。
最も知名度のあるモデルといえば2001年に登場したヘミポッドクロノだと思います。
このシリーズの特徴は、クロノグラフなのにインダイヤルが4つあるという点。
4つ目のインダイヤルには2から24までの目盛りがある通り、GMT機能を有するクロノグラフなのです。
ベースとなるムーブメントはバルジュ-7750。裏蓋の下部にはCOSCと記載があるように、さり気なくクロノメーターであることを示しています。
そして、実は裏スケモデルというのもこの時計の魅力的な点。ケース裏の右上には小さなガラス部分があり、そこからほんの少しだけムーブメントを眺められることができるのです。
一見すると、変わった腕時計という以外に特徴が無いように感じるアイクポッドですが、紐解いて見ると人気要素となる点が多々存在。
それがアイクポッドの良さなのですが、マニアックすぎるために、その“良さ”に気づく人は少ないかもしれません。
しかし、市場を見ると2014年と比べてきちんと値上がり状態となっています。
ですから、アイクポッドを良いと思っている人は意外に多いともいえるのです。
本記事で参考とした中古腕時計
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本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2014年9月 の安値(ヤフオク) |
2017年10月 の安値(楽天) |
変動額 | 残価率 |
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アイクポッド
ヘミポッドクロノ |
中古 | 3年 1ヶ月 |
¥165,240 | ¥228,000 | 62,760 | 137.98% |
アイクポッドの定価は約60万円。2000年代前半における新品実勢価格は40万円程度でした。
2008年でも約30万円という中古価格だったため、現在の価格は2014年と比べて値上がり状態ではあるものの、意外とお得という側面もあるのです。
また、同じくバルジュー7750を搭載したモデル、
- チュードルクロノタイム
- スピードマスターデイト(323.30.40.40.06.001等の比較的新しいモデル)
なども現在20万円台前半という相場で、ヘミポッドクロノと同じ水準です。
それらはかつてアイクポッドより安い存在でしたし、現在でもバルジュー7750搭載モデルとしてはかなりお得な価格帯に位置するモデル。
よって、現在の価格だとかなり“あり”な選択だと感じます。
アイクポッドはマニアックかつ少し変わった高級腕時計であるため、高価格帯だと手が出しづらい存在。ですから、今のようにお得感のある相場だと、なおさら“あり”な選択という感覚が強くなります。
20万円台前半という価格帯は、高級腕時計愛好家にとってポーンと買える水準という側面がありますが、その条件においてアイクポッドという存在は、今とても良い選択肢であるでしょう。
他の時計と被りづらいアイクポッドという存在は、特に数多くの時計をコレクションしている場合、満足度が高そうだと感じます。
ヘミポッドクロノは、要素を紐解いていくと意外と魅力が多い時計ですが、数が少なすぎるという点が残念なところ。
魅力的な点が多々あり、現在の中古価格も良いのですが、常時売っているわけではないため、買えるときに買っておかないと狙ったモデルが手に入らないのです。