黒文字盤にオレンジの差し色、といえばミルガウス116400という印象がありますが、同じく耐磁時計のインヂュニアも同様のデザインです。
ミルガウスの登場は2007年ですが、インヂュニアは2005年にデビューしているというように、オレンジの差し色はIWCのほうが先に行ったデザインです。
しかし、近年このインヂュニアは特に注目されることもなく、存在を知らない人も多いかもしれません。
その理由こそ、2010年頃には既に生産終了となっているという点です。
生産期間が5年というのはロレックスだと珍しいため、人気要素として作用しますが、IWCはラインナップが多く、さらに5年程度で生産終了となることも珍しくないため、“気づかれにくい”という要素が働いてしまうのです。
そしてこの時計、なんとAMGとのコラボモデルであり、さらにはチタン製というレア物。
AMGとのコラボモデルといえば、パネライのPAM00108がとても評価されているため、このインヂュニアもとても高そうに感じます。
また、この時計に搭載されているムーブメントは自社製のCAL.80110です。
ですから、
というように人気要素が満載。
そのため、とても高そうだと感じますが、実は現在30万円台で購入可能です。
本記事で参考とした中古腕時計
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本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2014年9月 の安値(ヤフオク) |
2017年10月 の安値(楽天) |
変動額 | 残価率 |
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IWC
インヂュニア IW322702 |
中古 | 3年 1ヶ月 |
¥443,001 | ¥321,840 | -121,161 | 72.65% |
この時計、ロレックスが全体的に安かった2012年でも約28万円という相場です。
ですから、2014年に一旦値上がりしたものの、現在は2012年に近い額に戻ったという感覚です。
なお、このインヂュニアのAMGバージョンでないモデルほうはステンレス製で、現在チタンとほぼ同じ相場です。
チタンもステンレスもお買い得価格ですが、チタンモデルはステンレスより高くなる傾向があることや、AMGとのコラボモデルということを考慮すると、ステンレスよりさらにお買い得だと感じます。
実際、チタンの時計は軽くて低アレルギー性であるため、普段使い用としてかなり重宝しそうですし、普段使いの時計が安く買えるというのは魅力的だと感じます。
数多くの人気要素を備えながらも、値下がり状態かつ30万円台という水準で買えるこのIWCは、現状かなりお買い得な1本であることは間違いありません。
そして、『耐磁、AMGとのコラボ』という要素を除いても、
- チタンブレスレットで自社ムーブメント
という内容で30万円台前半で購入可能なモノは、現在この時計以外にほぼ存在しないかと思います。