パテックフィリップの年次カレンダーや永久カレンダーにおいて人気がある要素といえば、“小窓カレンダー”と“ムーンフェイズ”の組み合わせ。
それら要素を備える3448や5125は特別なモデルという印象ですし、現行モデルの年次カレンダーにおいて高価格帯に位置しているのも5396です。
また、クロノグラフのムーブメントにおいて最も有名な機械といえば“エルプリメロ”で、それを搭載したロレックスデイトナやパネライルミノールクロノは、とても評価されています。
しかしながら、これら人気要素、
全てを兼ね備えた本家ゼニスのエルプリメロ搭載モデルは、中古価格ではあまり評価されておらず、相変わらず30万円台前半で購入可能です。
本記事で参考とした中古腕時計
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本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2016年9月 の安値(楽天) |
2017年10月 の安値(楽天) |
変動額 | 残価率 |
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ゼニス
クロノマスターT 14/01.0240.410 |
中古 | 1年 1ヶ月 |
¥316,800 | ¥322,920 | 6,120 | 101.93% |
30万円台前半で購入可能とはいえ、実は2016年9月を最後に長らく30万円台前半の個体を見かけない状況が続いていました。
さらに、クロノマスターTは、中古が売り出されると比較的早い段階で売り切れとなっていたため、人気が上昇してきたようにも感じました。
けれども、依然として30万円台前半の個体が存在するように、クロノマスターTはこの1年で相場が変わっていない状況です。
2008年と比べると現在の相場は値下がり状態で、相変わらず安い状況が続いているということになります。
ちなみに金無垢仕様のクロノマスターTはステンレスとは異なり値上がり状態。特にピンクゴールドモデルは80万円程度で売れていく様子を目にしています。
クロノマスターTにはブレスレット仕様もあるのですが、小窓カレンダー+ムーンフェイズというプチコン的な雰囲気がより楽しめるという意味では、革ベルト仕様に軍配が上がるでしょう。
特にブレスレットタイプの3針モデルをメインで使っている方は、革ベルトのクロノマスターTを冬用の常用時計とするのも魅力的な使い方になるかと思います。また、エルプリメロ搭載モデルを欲しいと思っている方にとっては、30万円台前半で買えるムーンフェイズのエルプリという存在があるということは、かなり良い状況だと感じます。
とはいえエルプリメロを搭載したモデルにおいてもっと安いモノが存在。
ただこのクロノマスターTにはムーンフェイズが備わっているため、それらよりも高級な存在。実際、オメガのスピードマスターの場合、通常モデルに対してムーンフェイズモデルのほうが希少かつ高値。ですから、ムーンフェイズのエルプリメロとして30万円台前半という価格はやはり魅力的に感じる価格だと思います。
なお、ピンクゴールド仕様はギョーシェ文字盤ですが、ステンレスの場合は後期文字盤のみがギョーシェ仕様です。
よって、前期と後期とでは相場が異なるため、比較する際は要注意です。