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現在相場考察

40万円以上の水準に、パネライルミノールベースPAM00114

2017年11月3日更新
オフィチーネパネライのPAM00114について斉藤由貴生が執筆。本記事では2016年10月の安値(楽天)と2017年11月の安値(楽天)を比較し現在相場を考察。この1年1ヶ月での変動は2万8680円の値上がりだった。

ルミノールベース PAM00114についての考察(2017年11月)

腕時計の全体相場と同じ動きをする傾向の腕時計がいくつか存在しますが、それらはザ・オーソドックスというような定番モデルというよりは、ややマニアックという印象があります。

例えば、ロレックスだとヨットマスターロレジウムの16622がそれに該当しますし、オメガだとスピードマスタームーンフェイズなどが思い浮かびます。

それら腕時計の面白い点は、今の相場を表現するかのような値動きを魅せる点。

必ず一致するわけではありませんが、例えば全体的にロレックスが安くなりつつあった2016年7月、それまで60万円以上という相場だった16622が58万円程度まで下落しています。

その様子は2016年8月3日の記事の通りなのですが、「値下がりに注意」というタイトル通り、2016年8月から12月頃までロレックスは全体的に安くなりました。

その頃、デイトナ16520は約120万円、116520は105万円程度だったのですが、2017年には16520が約200万円、116520が約140万円という相場まで上昇しています。

そして16622の現在価格はどうなったかというと、60万円台後半という水準。

やはり全体的な相場と連動しているという印象です。

そしてもう一つ、全体的な相場と連動しているような値動きを魅せるのがパネライのルミノールベースです。

ルミノールベースにはいくつかの種類が存在しますが、2002年までにデビューした初期のパネライの相場が参考になる傾向です。

それらは、PAM00002やPAM00112など。ちなみにPAM00000は2004年にデビューしたため例外です。

そして、それらルミノールベースは相場が安い時には25万円、高いときには30万円台後半から40万円以上という水準になる傾向があります。

例えば、全体的にロレックスが安くなった2016年は30万円台後半、それ以前は40万円以上という水準でした。

そして、史上最高値水準の腕時計がいくつかある現在、ルミノールベースはきっちり40万円以上という相場になっているのです。

しかもそれは、ルミノールベースとしては少しマニアックな白文字盤でもその傾向なのです。

本記事で参考とした中古腕時計

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本記事の価格比較

腕時計 状態 期間 2016年10月
の安値(楽天)
2017年11月
の安値(楽天)
変動額 残価率
オフィチーネパネライ
ルミノールベース
PAM00114
中古 1年
1ヶ月
¥399,000 ¥427,680 28,680 107.19%

2016年10月頃は、この白文字盤だけでなく2002年までにデビューした多くのルミノールが30万円台後半という水準でした。

その頃ルミノールベースの白文字盤は、全体的に白文字盤人気が高くなったという影響も受けてか、2002年までデビューのパネライの中では高めという印象でしたが、現在では黒文字盤と特に変わらないか、黒文字盤のほうが高い傾向です。

白文字盤の人気が高い今としては、黒文字盤より安く手に入る白文字盤という存在は魅力的に感じますし、パネライの場合は白文字盤の数が少ないため、レアにも感じる側面があります。

高くなっているものの、今ルミノールベースを買う選択として、白文字盤は魅力的に感じる要素があるともいえるでしょう。

この記事の執筆者
斉藤由貴生
腕時計投資家。著書:『腕時計投資のすすめ(イカロス出版)』『もう新品は買うな(扶桑社)』連載:本サイト以外に『日刊SPA!』『POWER Watch』その他『日経マネー』など多数露出。
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