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現在相場考察

回復傾向、ルイヴィトンタンブールクロノQ1141

2017年11月9日更新
ルイヴィトンのQ1141について斉藤由貴生が執筆。本記事では2016年4月の安値(楽天)と2017年11月の安値(楽天)を比較し現在相場を考察。この1年7ヶ月での変動は¥90,720だった。

タンブールクロノ Q1141についての考察(2017年11月)

2002年にデビューしたルイヴィトンの腕時計。

ルイヴィトンといえば、高級鞄の代名詞的な存在であるため、『ヴィトン初の腕時計』というタンブールは、とても注目を集めていました。

その中でもフラッグシップ的存在だったクロノグラフのQ1141はベースムーブメントにエルプリメロを搭載し、その実勢価格は100万円前後という水準。

そのため、

  • ヴィトンというブランドの強さ
  • エルプリメロ搭載
  • ということにより、かつてはデイトナ並に“かなり高い”という位置に存在したモデルです。

    実際、2009年という安い時期においても、デイトナ1652070万円台で購入可能だったのに対し、このタンブールクロノQ1141は約67万円という水準。

    しかし、その後Q1141は値下がりし、2016年時点では50万円を切る額まで下落していたのです。

    一方、2016年時点でもデイトナ16520116520ともに2009年と比べて値上がり状態。100万円以下で買うことなんてできない存在でした。

    ですから2009年において1652010万円程度の価格差しか無かったQ1141ですが、2016年になると両者の価格差は約70万円という差まで開いています。

    また、2017年にはデイトナ16520が200万円という水準まで上昇しているため、その差は更に開いた状況となっています。

    デイトナが値上がりする一方で、2016年までには値下がり傾向だったタンブールクロノ。ですから、今となってはさらに値下がり状態ともなっていそうです。

    けれども、実はルイヴィトンもしっかりと値上がりしており、2016年と比べて9万円も高くなっているのです。

    本記事で参考とした中古腕時計

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    本記事の価格比較

    腕時計 状態 期間 2016年4月
    の安値(楽天)
    2017年11月
    の安値(楽天)
    変動額 残価率
    ルイヴィトン
    タンブールクロノ
    Q1141
    中古 1年
    7ヶ月
    ¥489,240 ¥579,960 90,720 118.54%

    2016年との比較で9万円高くなったルイヴィトンは、立派な値上がり時計だといえるでしょう。

    とはいえ、同じ比較で80万円程度高くなっている16520と比べてしまうと、立派だった値上がり時計という印象が複雑なものになります。

    ちなみに、現在16520とQ1141の価格差は140万円程度。

    2009年時点では“10万円”だった価格差が、現在では“140万円”以上もあるのです。

    同じエルプリメロを搭載する腕時計として、2009年の選択肢としてはデイトナが正解でしたが、2016年でもそれは同様です。

    しかしながら、2009年にタンブールクロノを買った場合は値下がりとなったものの、2016年にタンブールを買った場合は値上がり状態。

    つまり、値上がり額はデイトナと比較してかなり負けている状態ですが、値上がり状態という優秀さも兼ね備えているのです。

    ですから、なかなか面白みのある存在だと感じます。

    この記事の執筆者
    斉藤由貴生
    腕時計投資家。著書:『腕時計投資のすすめ(イカロス出版)』『もう新品は買うな(扶桑社)』連載:本サイト以外に『日刊SPA!』『POWER Watch』その他『日経マネー』など多数露出。
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