サブマリーナデイトという存在は、スポーツロレックスにおいて最もオーソドックスという印象です。
オーソドックスというように、多くの人から人気がある反面、レア感には乏しい存在だといえるでしょう。
そのような傾向があるサブマリーナデイトですが、2003年に出た緑ベゼルの“LV”はレア感を感じることのできるモデルです。
そのため、LVはどの時期においても他のサブマリーナと比べて『割高』とも捉えることができるほど高値な存在。とはいえ、値上がり額も高いため、結果的にお得という側面も持ち合わせています。
ですから、オーソドックスなサブマリーナが“短期で値上がりする”という場合、多くの人は自然と緑ベゼルのLVだと思うのです。
しかし、今回の現象は違います。
なんとオーソドックスな存在である黒ベゼルの現行モデル、116610LNは2017年5月から11月にかけて、なんと11万円以上も値上がりしているのです。
サブマリーナデイトは確かに人気のあるモデルですが、半年間で11万円もの値上がりをするとは、これまでの常識であれば考えられない話。
さらにこの時計、なんと現在の中古安値はほぼ定価という状態です。116610LNの定価は約87万円ですから、正規の新品定価と中古がほぼ同一となっているのです。
本記事で参考とした中古腕時計
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本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2017年5月 の安値(楽天) |
2017年11月 の安値(楽天) |
変動額 | 残価率 |
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ロレックス
サブマリーナ 116610LN |
中古 | 0年 6ヶ月 |
¥753,840 | ¥869,800 | 115,960 | 115.38% |
ちなみに、現在の新品実勢価格はプレミア価格状態。新品の3社平均値は108万2667円という価格です。
この時計の定価は先のように約87万円という額ですから、新品の場合20万円程度のプレミアがついているということになります。
5桁リファレンスの頃は30万円台で“普通に買うことができた”サブマリーナデイト。エクスプローラー14270がプレミア価格だった時代は、郊外のドンキホーテでも30万円台で16610の新品を買うことができ、その入手難易度は低かったのです。
しかし今となっては、
というオーソドックスな116610LNはプレミア価格状態で、新品だと100万円以上ということになっています。
また、サブマリーナは116610LNに限らず全体的に値上がりしており、かつてドンキホーテで新品30万円台で購入可能だった16610も、現在では中古が60万円以上という水準。
現行のオーソドックスなサブマリーナが、中古で80万円台後半というのはかつての常識では考えられないことですし、“緑ベゼル”と思わせられる価格です。
この116610LNは腕時計が全体的に高いと言われていた2014年頃でも中古が60万円台でした。
その頃買った方は、まさかこの時計が値上がりするとは思っていなかったことでしょう。