2005年頃より新世代となったパシャシリーズ。
パシャCだけは文字盤デザインの変更にとどまりましたが、それ以外のモデルは全体的に新しくなりました。
それまで「パシャ38mm(パシャオリジナル)」と呼ばれていた高級シリーズが、2005年にパシャ42mmに変更。搭載するムーブメントはジャガールクルト製で、相変わらずの高級モデルでしたが、回転ベゼルが廃止されシンプルな見た目へと変化しました。
そして2006年にはパシャシータイマーがデビューし、パシャは3シリーズの展開へ。
この頃より、女性用パシャと男性用パシャという存在を明確に分けようとした形跡が伺えます。
それまでパシャのカジュアルモデルは男女兼用のパシャCでしたが、パシャCが女性寄りとなり、新たに男性用のカジュアルモデルとして加わったのがパシャシータイマーなのです。
しかし、パシャ38mmとほぼ同じデザインの回転ベゼルを搭載しているため、一見するとカジュアルモデルではなく、パシャ38mmと同じ高級モデルとも判断してしまう見た目です。
ETAベースのムーブメントや、パシャ初となるラバーベルトモデルの展開があり、さらには高級なパシャ42mmという存在があるため、1つずつ要素を確かめるとカジュアルモデルと判断可能。けれども、その内容は複雑であるため理解できた人はあまりいないと推測できます。
またカジュアルモデルといっても、かつてのパシャCより実勢価格が高かったため、そこまでの人気モデルとはならなかった模様で現在では既に生産終了となっています。
本記事で参考とした中古腕時計
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本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2016年9月 の安値(楽天) |
2017年11月 の安値(楽天) |
変動額 | 残価率 |
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カルティエ
パシャシータイマー W31080M7 |
中古 | 1年 2ヶ月 |
¥258,000 | ¥223,000 | -35,000 | 86.43% |
パシャシータイマーの良い点は、今となっては20万円台前半で購入可能という点です。
パシャ38mmやパシャCなど90年代後半のカルティエは、人気があり程度の良い中古が売れている様子を目にします。しかしその一方、2005年前後の世代となると、急に相場が高くなるという印象で、手を出しづらいという側面もあったのです。
ですから、パシャシータイマーが値下がり傾向の今、かつて高かった新世代のモデルを安く買うことができるようになってきている、ということになるわけです。
なおこのシータイマーは40mmという大きさで、現在の男性用として一般的なサイズ。また定価は60万円近いため、現行モデルに準ずる世代のカルティエをお得に楽しむことができるという時計です。
ちなみにパシャシータイマー、2009年頃は30万円前後という相場でしたが、その頃パシャ38mmの3針モデルは25万円前後という水準で、かつてはパシャ38mmよりも中古価格が高かったという要素も存在します。