今では世界的にパテックフィリップの人気があり、特にノーチラスの注目度が高い状況です。
しかし、日本でロレックスブームが起きていた2000年頃は状況が全く異なります。
その頃、パテックフィリップは今と変わらず「雲上時計」と認識されていましたが、多くの人にとって「雲上」という印象の通り、実際買う選択肢には上がってこない傾向でした。
3796といえば、現在「100万円以下で買えるパテックフィリップ」という存在であり、パテックとしてはかなり安く買える状況です。
現在100万円以下という価格で、GMTマスター2やサブマリーナの色付きベゼルモデルを買うのは難しく、現行ステンレスロレックスよりも安い存在となっています。
3796はかつてノーチラスよりも良いとされたモデルであるため、「3796を良い」と思っている人が本当に多いならば、今の相場はかなり「お得感が強い」ということになり、100万円以下で飛ぶように売れても不思議ではありません。
しかし、3796は100万円以下で飛ぶように売れるということはなく、100万円以下でいつでも手に入るという状況です。
そんな3796ですが、100万円を大きく超えるというモノも存在。
この時計、他の3796同様に手巻きムーブメントが搭載されていますが、裏スケ仕様。パテックフィリップの場合、手巻きモデルの裏スケ仕様はあまりなく、さらにはキャリバー215の裏スケ仕様は少ないかと思います。
そのため、3796の希少限定モデルとして長年評価されており、腕時計が全体的に安かった2009年でも150万円以上という水準だったのです。
そして、昨年2016年には2009年より約18万円安くなった状態となり、そこから約1年経った今では、なんとさらに20万円以上も安くなっているのです。
本記事で参考とした中古腕時計
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本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2016年8月 の安値(楽天) |
2017年11月 の安値(楽天) |
変動額 | 残価率 |
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パテックフィリップ
カラトラバ 3796S |
中古 | 1年 3ヶ月 |
¥1,398,000 | ¥1,180,000 | -218,000 | 84.41% |
現在の118万円という価格は、3796の通常モデルと比べると高く感じますが、実は2009年と比較すると40万円も安くなっているのです。
2009年は全体的に腕時計が安い時期であり、ノーチラスの3800青文字盤は100万円以下でも買えた時代。
現在400万円以上する5711/1Aも150万円以下で購入可能な時代でした。
ノーチラスは2009年と比べて100万円単位の値上がりですし、他のパテックフィリップでも100万円単位の値上がりとなったモデルは多々存在します。
しかし、それら高くなったモデルとは逆に3796Sは40万円も安くなっているのです。
過去価格と比べて安くなっている3796S、多くのパテックフィリップが高くなっている中、逆に安くなっているため、3796のファンからするととても『お買い得』という印象になるでしょう。