オメガの代表的な時計といえば、ムーンウォッチとして有名なスピードマスタープロフェッショナル。
NASA公式として月面着陸に同行した60年代から基本的に形を変えておらず、何度か変化したリファレンスも長らく変わらない傾向があります。
そしてオメガにおいて、もう一つ有名なモデルといえばシーマスター。
シーマスターにもプロフェッショナルが存在しますが、それがシーマスターを代表するモデルという印象です。
特に第一次腕時計ブームだった2000年頃は、スピードマスターとともに「初めての高級腕時計」として選ばれていた傾向があるように思います。
それから20年近くたった今でもスピードマスターはほぼ形が変わっていないのに対し、シーマスターは近代的にアレンジされています。
シーマスタープロフェッショナルといえば青ベゼルが特徴的ですが、このデザインが採用された2531.80が登場したのは90年代前半のことで、2000年前後の時計ブームの際にも現行モデルでした。
その後オメガは「コーアクシャル機構」を多くのモデルに搭載する方針をう打ち出したため、シーマスタープロフェッショナルにも2007年頃にコーアクシャルが搭載され、2220.80となりました。
2531.80と2220.80の見た目の差はぼぼ無く、OMEGAのロゴ部分が大きく違うのと針が太くなったという以外に、特に目につく箇所はありません。
そして2531.80は2011年にモデルチェンジされ、現在の現行モデルである212.30.41.20.03.001になりました。
2011年のモデルチェンジでは、見た目の部分が変化され、それまでシーマスタープロフェッショナルの特徴だった波型デザインの文字盤が廃止。ベゼルはロレックスと同様にセラミック製となり、より近代的な印象となりました。
写真で見ると90年代に生産されていた2531.80と現行モデルの差は分かりづらいですが、現物を見ると現行モデルがとても近代的に感じます。
そのためか、価格は長らく高い水準を維持しており、2011年のデビューから4年が経過していた2015年でも中古が20万円台後半という水準。ちなみに当時の新品実勢価格は約33万円でした。
そして、2015年から2年たった今、現行シーマスタープロフェッショナル212.30.41.20.03.001は20万円台前半となっています。
本記事で参考とした中古腕時計
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本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2015年6月 の安値(ヤフオク) |
2017年11月 の安値(楽天) |
変動額 | 残価率 |
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オメガ
シーマスター 212.30.41.20.03.001 |
中古 | 2年 5ヶ月 |
¥265,000 | ¥248,000 | -17,000 | 93.58% |
2000年前後の第一次腕時計ブームの頃と比べると、現在のシーマスタープロフェッショナルという存在はメジャーでなくなったように感じます。
かつては、1本目の時計として多くの人がシーマスターを選択しており、街中で見かける機会も多かったですが、セラミックベゼルのシーマスターは、新品実勢価格が高くなったせいか以前のような「メジャー感のあるモデル」でなくなってしまったように思います。
そのためか、中古価格も大きく変動しないように感じました。
ですから、今回の20万円台前半になったという現象は、現行シーマスターが久々に値動きしたという感覚であり、興味深い現象だと思います。
写真で見ると10万円台で売られている過去モデルと差を感じづらいですが、実物を見ると20万円台前半という中古価格は魅力的に感じることができるかもしれません。