最近、アクアノートよりもノーチラスのほうがずっと高い存在となっていますが、かつて両者は比較されるほど近い相場でした。
2000年代半ばにノーチラスがモデルチェンジされる前は、裏スケ仕様が欲しかった場合アクアノートしか無かったため、とても迷いがいがあったのです。
第一世代のアクアノートとノーチラス3800が現行モデルとして親しまれていた時代は2005年以前のことですが、その頃アクアノートにおいて良しとされていたのはラージではなくミディアムのほう。
というケースサイズがラインナップされており、大きなサイズはアクアノートだと「ラージ」、ノーチラスだと「ジャンボ」と呼ばれていました。
とはいえ、当時のノーチラスでジャンボサイズは特殊なパワーリザーブインジケーターを装備した3711/1Aのみでした。
2000年代前半にラージよりミディアムが良いと言われていたのは、両者の価格に特に差が無かったから。
2007年頃にはノーチラスとアクアノートは2000年代前半には考えられないほど高くなっており、特にラージ/ジャンボサイズが高くなってた様子です。
その時期よりミディアムよりラージのほうが高いということが当たり前となり、特にアクアノートでは5066より5065のほうが高い傾向です。
またアクアノートの場合、ケースサイズだけでなく、ストラップの違いによって相場に違いがあります。それも興味深いことに、2000年代前半までブレスレットの/1AとラバーベルトのAにおける価格差は10万円以内という感じで大きく変わらなかったのです。今となっては、ブレスレットのほうが高いということは常識で、その格差は50万円以上でも不思議ではありません。
2013年以降、アクアノートはかなり高くなったという印象で、その相場は200万円前後という感覚すらありました。しかし、200万円水準のモデルは『ラージ+ブレスレット』という人気要素を備えた5065/1Aで、それと反対の『ミディアム+ラバー』という要素である5066Aは、2016年に120万円台で買うことができたのです。
しかし今、5066Aに異変が起こっています。
それは1年前と比べて40万円以上も高くなっているという点。
そして、もう一つアクアノートには気になる点があるのです。
本記事で参考とした中古腕時計
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本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2016年10月 の安値(楽天) |
2017年11月 の安値(楽天) |
変動額 | 残価率 |
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パテックフィリップ
アクアノート 5066A |
中古 | 1年 1ヶ月 |
¥1,298,000 | ¥1,741,000 | 443,000 | 134.13% |
それは第一世代のアクアノートが全体的に少なくなっているという点。
現在売りに出ているアクアノートは、各種類において1本程度という感じであり、各種で数本あった去年よりも数が少なくなっているのです。
第一世代アクアノートの売り出し数が減るという現象は、2015年頃にも見かけたことですが、共通するのは「相場が全体的に上昇傾向」ということです。
2016年は多くのロレックスが夏過ぎから値下がり現象となりましたが、その時期においてアクアノートの売り出し数は複数本あるという状況でした。
よって、数が少なくなっているという今の現象は、腕時計需要が盛り上がっていることを示しているようにも感じます。