エクスプローラーの14720といえばまさにロレックスブームのきっかけを作った時計です。
キムタクがドラマでこの時計を着けたこときっかけで人気に火が付き、2000年に生産終了されるまで、定価を上回るプレミア価格で販売されていました。
その頃、プレミア価格のロレックスはデイトナ16520とこの14270しか存在せず、これら2モデルが人気の代名詞的存在だったのです。
また、14270は当時の新品実勢価格や中古価格における序列(ステンレス)はデイトナに次いで2位。
本来エクスプローラーより高級であるサブマリーナデイトよりもGMTマスター2よりも高かったのです。
しかしそんなエクスプローラーは2000年代後半になると、スポーツロレックスのボトム価格に位置。
定価を見るとこれが本来の位置であるのですが、2000年前後の人気からすると驚く事態でした。
そして、リーマンショック時には中古相場が20万円台前半という額まで下落。
それまでの常識では考えられないほど安くなっていたのです。
とはいえ、2013年以降は他のロレックスと同様にエクスプローラーの相場も上昇。
相場はきちんと回復し、20万円台前半だったのが30万円台後半に復活。
けれどもその後、エクスプローラー14270の相場は長らく変わることはなく、2015年頃からずっと30万円台後半という位置にいたのです。
そんな14270ですが2017年11月の今、やっと価格変動が発生。
ついに相場が40万円台に突入したのです。
本記事で参考とした中古腕時計
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本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2017年7月 の安値(楽天) |
2017年11月 の安値(楽天) |
変動額 | 残価率 |
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ロレックス
エクスプローラー 14270 |
中古 | 0年 4ヶ月 |
¥378,000 | ¥428,000 | 50,000 | 113.23% |
5桁リファレンス時代のエクスプローラーは、114270含め長らく30万円台後半でしたが、114270や14270のP番は一足先に40万円台になっていました。
また、14270のコンビ版とも言われたオイスターパーペチュアルの14203も先に40万円台になっており、エクスプローラーを取り巻く周辺は40万円という水準に達していたのです。
ですから今回、エクスプローラー14270が高くなったということは自然な印象であり、とても理解できる現象だと感じます。
とはいえ、かつてロレックスでデイトナと肩を並べるほど人気だった14270は、GMTマスター2の16710やデイトナ16520が数ヶ月単位で値上がりするという状況になっても、相場が変動する様子が無かったのは興味深い点。
現在人気が高いスポーツロレックスに影響され高くなることは無かったものの、周辺の時計が高くなると連動するかのように高くなったというのは面白いと思います。
最近、5桁リファレンスのエクスプローラーは「サイズ感」や「つけ心地」がとても良いと評価する人が多く、再評価の動きもある存在。
ですから、過去の人気ぶりと現在の再評価傾向、他のスポーツロレックスの相場を考慮すると40万円台という額はそれほど高いわけではないともいえるでしょう。