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現在相場考察

A番は100万円台に、GMTマスター16700

2017年12月2日更新
ロレックスのGMTマスター16700について斉藤由貴生が執筆。本記事では2017年8月の安値(楽天)と2017年12月の安値(楽天)を比較し現在相場を考察。この0年4ヶ月での変動は¥365,440だった。

GMTマスター A番 青赤ベゼル 16700についての考察(2017年12月)

2017年夏過ぎから、5桁リファレンスのGMTマスターシリーズ(16710,16700)は値上がり傾向となっている模様です。

16700と16710は、かつて最も人気の無いスポーツロレックスという不名誉な存在でしたが、ステンレスモデルが6桁リファレンスとなった2007年に色付きベゼルモデルが消えたことから注目され始め、相場が上昇したという経緯があります。

とはいえ、腕時計が全体的に高くなっていた2014年において16700は依然として40万円台前半で購入可能。

今となってはバーゲンプライスのように感じますが、当時としては高くなったという印象だったように思います。その後、16700の相場は値上がり状態が続いたため、結果として2014年の相場は安かったということになります。

2015年頃には60万円前後という相場まで上昇。

しかし、その時点で値上がり傾向は収まり、16700は1年以上の間その相場付近で留まっていたのです。

2016年12月においては最終品番のA番ですら60万円台前半で入手可能。

その頃における16700の相場は最終品番のA番でも他の年式でも特に差がない状況でした。

けれども、今となってはそれに異変が起こり、最終品番のA番だけかなり高い相場であるのです。

冒頭のように、2017年夏過ぎから5桁リファレンスのGMTマスターシリーズが値上がりし、今では80万円台前半という相場まで上昇。

2016年の60万円台前半という相場から比べると、かなり高くなったという印象となりますが、16700のA番はさらに凄いことになっているのです。

本記事で参考とした中古腕時計

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本記事の価格比較

腕時計 状態 期間 2017年8月
の安値(楽天)
2017年12月
の安値(楽天)
変動額 残価率
ロレックス
GMTマスター
A番
青赤ベゼル
16700
中古 0年
4ヶ月
¥734,000 ¥1,099,440 365,440 149.79%

16700は1999年に生産終了した「GMTマスター」の最終モデル。

「GMTマスター2」の16710においても現在“青赤ベゼル”の相場が最も高い状況ですが、この青赤ベゼルこそ1956年に登場したGMTマスターのアイコン的存在です。

現在、GMTマスターには「2」しかありませんが、オリジナルの「GMTマスター」の最終モデルこそ16700のA番なのです。

デイトナ16520P番などの例から、ロレックスの最終モデルは高くなる傾向がありますが、GMTマスター16700はこれまで特に高くなっていなかったのです。

一方、「GMTマスター2」である16710の最終モデルであるM番は、数年前から他の品番よりかなり高いという状況。

16700と16710はほぼ同じに見えるため、16710が事実上の後継モデルとみなされ、これまで16710の最終モデルだけが高かったのだと予測できます。

けれども、16700は『II』の付かない「GMTマスター」の最終モデル

よって、今回A番だけ特に高くなったというのは、とても理解できる現象であるのです。

この記事の執筆者
斉藤由貴生
腕時計投資家。著書:『腕時計投資のすすめ(イカロス出版)』『もう新品は買うな(扶桑社)』連載:本サイト以外に『日刊SPA!』『POWER Watch』その他『日経マネー』など多数露出。
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