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現在相場考察

限定モデルは高い水準、パネライルミノールマリーナPAM00081

2017年12月1日更新
オフィチーネパネライのPAM00081について斉藤由貴生が執筆。本記事では2009年1月の安値(ヤフオク)と2017年12月の安値(楽天)を比較し現在相場を考察。この8年11ヶ月での変動は15万8000円の値上がりだった。

ルミノールマリーナ PAM00081についての考察(2017年12月)

「MONTECARLO2000」と文字盤に表記されているパネライのPAM00081

モナコのモンテカルロといえば、自動車レースのイメージがあるため、なぜクロノグラフではないのかという疑問があるかもしれません。

けれども、このモンテカルロ2000が示すのは自動車ではなくヨットのレース

ですから、300m防水を誇るこのルミノールマリーナが正解なのです。

PAM00081はオールサテンのケース、ブレスレットに青文字盤という組み合わせですが、この組み合わせといえばPAM00069という印象です。

同じく2000年に販売開始された両者ですが、モンテカルロ2000のPAM00081は限定モデル(スペシャルモデル)として2000年のみ販売されました。

2000年代前半において、オールサテン+青文字盤というPAM00069はブレスレットモデルの中で特に人気がなく安く売られる傾向がある印象でしたが、この限定モデルは他を凌ぐほど高かった記憶があります。

実際、腕時計が全体的に安かった2009年でも50万円以上という水準。

当時は同じ300m防水のサブマリーナデイトが約30万円、青サブは30万円台後半という水準でしたから、いかに高かったかが分かります。

ちなみに、PAM00069もその時期既に評価されており、2009年9月には47万8000円という額で売れています。

PAM00069は新品当時に人気が無かったため、2001年で生産終了。そのため、2009年時点では、希少モデルとして高く評価されていたのです。

しかし、その時期と比べて40mmブレスレットモデルのパネライは現在ほぼ相場が変わっていないという状況。

2009年というと先のように、ロレックスの一部モデルが今の半額という水準だったほど安い時期だったのにもかかわらず、相場が変わっていないのです。

厳密には、2016年頃に2009年水準を下回る相場だったため、2017年12月現在の相場は値上がり状態

とはいえ、2009年と比較してしまうとほぼ変わらないという状況でもあるのです。

そんな40mmブレスレットにおいて、このPAM00081だけは事情が異なります。

なぜならこの“モンテカルロ2000”モデルは、2009年と比べて15万円以上の値上がり状態となっているからです。

本記事で参考とした中古腕時計

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本記事の価格比較

腕時計 状態 期間 2009年1月
の安値(ヤフオク)
2017年12月
の安値(楽天)
変動額 残価率
オフィチーネパネライ
ルミノールマリーナ
PAM00081
中古 8年
11ヶ月
¥534,000 ¥692,000 158,000 129.59%

パネライにおいて、限定モデルとして販売されたモノは基本的に評価される傾向があります。

さらにこのモンテカルロ2000は、希少なイメージが強いPAM00069と同じ『青文字盤+オールサテン』という仕様です。

そして、PAM00069と違う点としてスモールセコンド部分の色が異なる仕様となっているのですが、この要素もまた評価される傾向があるポイントです。

よって、

  • 限定モデル
  • 青文字盤+オールサテン
  • スモールセコンドの色
  • という複数の人気要素によって、このPAM00081は過去も現在も40mmブレスレットモデルとしてはかなり高値な位置にいるのです。

    この記事の執筆者
    斉藤由貴生
    腕時計投資家。著書:『腕時計投資のすすめ(イカロス出版)』『もう新品は買うな(扶桑社)』連載:本サイト以外に『日刊SPA!』『POWER Watch』その他『日経マネー』など多数露出。
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