トゥールビヨンといえば、永久カレンダー、ミニッツリピーターとともに超高級腕時計に搭載される機構の代名詞的存在です。
これら機構を搭載した時計の価格はざっと1000万円級という水準。
とはいえ、クロノスイスのトゥールビヨンはそれより安価な価格で買える高級品として有名です。
であるのに対し安価で購入可能という点。
とはいえ、金無垢モデルの相場は驚くほど安いというわけでもなく、2012年1月という腕時計が全体的に安い時期でも158万円という水準だったのです。
そしてそれから5年たった今、クロノスイスのトゥールビヨンはきちんと値上がりし、2012年より17万円高くなっています。
本記事で参考とした中古腕時計
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本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2012年1月 の安値(ヤフオク) |
2017年12月 の安値(楽天) |
変動額 | 残価率 |
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クロノスイス
レギュレーター トゥールビヨン CH3121 |
中古 | 5年 11ヶ月 |
¥1,580,000 | ¥1,744,200 | 164,200 | 110.39% |
この時計、中古だけが安いというわけではなく、元の段階から他のトゥールビヨンと比較して安価に手に入る存在でした。
良い品質のモノを安価に手に入れることができるというのは魅力的に見える一方、価値を感じづらいという側面もあります。
このような点があるにもかかわらず、この5年で値下がり状態とはならず、きちんと値上がり状態となっているというのは、このレギュレータートゥールビヨンに対する需要があるからだと感じます。
クロノスイスのトゥールビヨンは、高級腕時計ブランドであるにも関わらず、比較的安価で買えるというのが面白い点であり、ファンが存在するのだと思います。
トゥールビヨンというと“手が届かない憧れの存在”という印象がありますが、クロノスイスの場合は手を出せる価格帯です。
また、レギュレーターというキャラクターがコレクションの1本として所有満足度が高そうな要素であり、毎日使用するわけではないけれどもコレクションの中に存在したら嬉しい1本というキャラクターだと感じます。
そしてそれがトゥールビヨンとなるとなおさら満足度が高く、レア機構枠としてもコレクション候補として最適だといえるでしょう。
そのため、この時計には一定の需要となる要素があるといえ、2012年と比較して値上がり状態なのだと思います。
とはいえ、マニアックなキャラクターかつ個体数が少なく、“すぐ売れている”という傾向もあまり無いため、見極めが難しいという側面もある時計です。