オメガの廉価モデルとして2000年前後に販売されていたダイナミック。
ラインナップはシンプルで、3針モデルとクロノグラフの2種類。
ともに自動巻の機械式ムーブメントが採用されており、革ベルト版とブレスレット版が存在していました。
最も高かった『クロノグラフ+ブレスレット』という組み合わせの5240.50でも当時の定価は16万円程度という水準。
ムーンウォッチ3570.50の新品実勢価格が約18万円だった当時、このダイナミックの実勢価格は10万円を切っていた可能性があります。
明白なことが言えないのは記録が無いからなのですが、筆者としても並行で売られている新品のダイナミックを見た記憶がありません。ただ、10万円以下で新品が売られていたという情報があり、定価を考慮すると間違った情報だとも言えなさそうです。
では中古はどうなのかというと、長らく10万円を切っていたことが確認できます。
2006年の段階では約7万3000円という水準ですし、その10年後である2016年でも約8万4000円という水準。
そのため、今でも10万円以下で買えるかと思いきや、実はそんなことはありません。
本記事で参考とした中古腕時計
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本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2016年12月 の安値(楽天) |
2017年12月 の安値(楽天) |
変動額 | 残価率 |
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オメガ
ダイナミック 5240.50 |
中古 | 1年 0ヶ月 |
¥119,880 | ¥138,000 | 18,120 | 115.12% |
この時計、ミリタリーウォッチを感じさせるデザインで、マットな黒文字盤に黄色の針というワンポイントがとてもよく感じます。
また、2つ目のクロノグラフがさらにその魅力を引き立てており、今の時代においてとても輝いて見えます。
現在の13万8000円という額は、実は同時期のブルガリクロノグラフと同水準。
ダイナミックは定価でも10万円台半ばという水準ですが、当時のブルガリは平行価格でも40万円以上した時計でした。
かつてかなり価格が離れていた時計が、今となっては同水準。これはブルガリがお得に見えます。
実際、廉価版として売られていたダイナミックと高級ポジションだったブルガリとでは、手に持った際の品質が違うことが分かります。実際ブルガリのクロノグラフもとても人気が高く、特に白文字盤は現在売りに出たらすぐに売り切れてしまう傾向。
しかし、このダイナミックはそういった事情を考慮しても、今の相場で欲しいと思わせる時計です。
同じ価格の両者には一長一短あり、ブルガリは過去相場と比べてかなり安く、何かとお得要素が多い一方、ダイナミックは値上がり傾向であるという強さがあります。
ちなみに程度の良い個体が少ないというのは両者共通。
この価格帯だと両方買っても30万円以下となるため、両方買ってしまうという選択もありだと感じます。