腕時計投資新聞

腕時計の[買う・使う・売る]すべてを楽しむ専門サイト「腕時計投資ドットコム」
現在相場考察

何かと魅力がある、グランドセイコーSBGA011

2017年12月15日更新
のグランドセイコーSBGA011について斉藤由貴生が執筆。本記事では2011年4月の安値(ヤフオク)と2017年12月の安値(楽天)を比較し現在相場を考察。この6年8ヶ月での変動は¥74,400だった。

SBGA011についての考察(2017年12月)

セイコーの高級モデルであるグランドセイコー

数多くの種類があるため、全体像の把握は困難な傾向がありますが、この数年の間において特に人気が高いと感じるのがSBGA011という存在です。

このモデルは、美しい和紙のような独特な白文字盤と濃いブルーの秒針の色合いがとても良く、人気となるようなデザインだと感じます。

また、機械は「スプリングドライブ」という独自の機構を搭載したモノ。これは機械式ムーブメントをICチップで制御するという、まさに日本独自の構造。

裏スケ仕様から眺められるムーブメントの仕上げは美しく、また針も一般的な機械式時計と同じスイープ秒針で、クオーツのようなステップ秒針ではありません。

ですから、

  • 機械式としての魅力
  • デザイン的な魅力
  • 機構の独自性
  • という良い要素があるSBGA011はとても魅力がある時計だと思います。

    しかしこの時計、新品で入手するためにはセイコーの「マスターショップ」というところに行く必要があり、何かと買うのに敷居が高いという側面があるのです。

    そのためか中古の流通数は少なめ。

    グランドセイコーの種類の多さもあってか、良い要素があるにもかかわらず中古で選択する時計としてはあまり目立たない印象です。

    ですから、相場もそれほど大きな動きを見せず、2011年と比較して中古相場は7万円程度しか高くなっていないのです。

    本記事で参考とした中古腕時計

    ※広告が含まれる場合があります

    本記事の価格比較

    腕時計 状態 期間 2011年4月
    の安値(ヤフオク)
    2017年12月
    の安値(楽天)
    変動額 残価率
    グランドセイコー
    SBGA011
    中古 6年
    8ヶ月
    ¥365,400 ¥439,800 74,400 120.36%

    2011年において約36万円という価格は、当時としてはかなり高く感じます。

    その頃同じ価格で現在60万円以上するロレックスが手に入りましたし、遥かに安かったパネライは今このSBGA011より高い傾向です。

    もっともグランドセイコーSBGA011の場合、正規店で新品で買って毎日使うというような方が多そうだと推測できるため、買い替えという需要があまりないかもしれません。

    特に時計は1本だけでよく、毎日使う道具であるという方にとってこのグランドセイコーは良い選択かもしれません。

    とはいえこの時計、2011年と比較して7万円しか高くなっていないという現在、中古で買う選択としても魅力が増してきているように感じます。

    SBGA011というモデルは、先のようにスプリングドライブという特徴と仕上げの良いムーブメントという要素があるだけでなく、ブライトチタンという素材的な特徴もあります。

    よってこれら要素を備える時計として、40万円台前半という価格は魅力的だと感じます。

    この記事の執筆者
    斉藤由貴生
    腕時計投資家。著書:『腕時計投資のすすめ(イカロス出版)』『もう新品は買うな(扶桑社)』連載:本サイト以外に『日刊SPA!』『POWER Watch』その他『日経マネー』など多数露出。
    本コンテンツには、主観的評価、見解、想定における情報が含まれています。運営者及びコンテンツ提供者は、コンテンツ内容の正確性、確実性、完全性における保証を行いません。また、コンテンツ内容にかかわる損害・トラブル等に関する一切の責任を負いません。本サイトに記載されている情報は、特に断り書きがない限り、更新日時点での情報に基づいています。