かつて黒ベゼルのGMTマスター2といえば、シリーズの中で最も人気の高い存在でした。
それは新品実勢価格でも中古相場でも確認することができ、例えば2001年1月の新品実勢価格は、青赤ベゼルに対して黒ベゼルのほうが2万円高かったのです。
しかし、今となっては青赤ベゼルの人気が高いのは言うまでもなく、黒ベゼルとは比べ物にならない相場。
そのきっかけとなったのが、2007年に登場した117610LN。
それまでGMTマスター2といえば、色付きベゼルが当たり前だったのが、6桁リファレンス化された2007年、黒ベゼルのみとなってしまったのです。
とはいえこの黒ベゼルは「セラミックベゼル」という6桁時代の象徴的な付加価値。
GMTマスター2はいち早くこの要素を備えるモデルとしてデビューしたのです。
ですから本来、
によって116710LNに人気が集中しておかしくありません。
けれども、多くのユーザーには、それまで好きでは無かった「青赤ベゼル」が逆によく見えてしまうという意外な結果となったのです。
そして、2013年には6年ぶりに色付きベゼルがGMTマスター2に復活。
その当該モデルである116710BLNRはデビューから4年以上経過した今でもプレミア価格状態という超人気モデルで、この1年の間でもきちんと値上がりしています。
116710BLNRが80万円台後半という相場だった2016年夏頃、116710LNは60万円台半ばという水準。
その頃、デイト付きのセラミックベゼルモデルとして60万円台半ばという価格はかなり安い印象でした。
ですから、特に6桁モデルの黒ベゼルに対して人気モデルという感覚はあまりなく、「短期での値上がり」のような派手な値動きが起こらないというイメージです。
しかし、そんな116710LNは2017年にきちんと高くなり、2017年9月には74万円という水準。1年前と比べて9万円の値上がり状態となっていたのです。
そしてそれから3ヶ月経った今、相変わらず116710LNは値上がり傾向が続いており、ついに相場は80万円台近づきつつあります。
本記事で参考とした中古腕時計
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本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2017年9月 の安値(楽天) |
2017年12月 の安値(楽天) |
変動額 | 残価率 |
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ロレックス
GMTマスター2 116710LN |
中古 | 0年 3ヶ月 |
¥740,000 | ¥798,000 | 58,000 | 107.84% |
2017年はロレックスが全体的に高くなった年で、16520、16610LV、16710など5桁モデルの濃いキャラクターの値上がりが目立っています。
とはいえ6桁モデルもきちんと値上がりしており、特に現行世代は全体的に値上がりしているという印象です。
よって、デイト付きのセラミックベゼルモデルとして他のモデルと相対的に比べると116710LNの現在価格はとても妥当だと感じます。
116710LNは、この数年値上がりするモデルというキャラクターのように感じませんが、実は3ヶ月間で5万円以上の値上がりとなっている立派なモデルなのです。