2針、もしくは3針のシンプルな時計といえば、パテックフィリップのカラトラバが代表的ですが、それに対してライバルという印象の時計は意外と多くありません。
そんなカラトラバに対して、このブレゲのエナメル文字盤はライバル的な立ち位置という印象です。
このブレゲが登場したのは2000年代前半ですが、その頃と比べるとパテックフィリップはとてもメジャーな存在となりました。
かつてであればパテックフィリップより数段派手な時計に興味を示すような人でも、今ではカラトラバを買うということがあるぐらいメジャーな存在になったと感じます。
それと比べてエナメル文字盤のブレゲという存在は、依然として2000年代前半のカラトラバと同じ立ち位置であり、ややマニアックな時計です。
そのためライバルという印象は薄いかもしれません。
とはいえこの時計の雰囲気を見ると、カラトラバのライバルとして相応しい感じ、シンプルなデザインであるにも関わらず、独特なデザインのバランスがとても強い個性と魅力を発揮しているように感じます。
そしてそれをエナメル文字盤が更に引き立ています。
この時計は現在、約120万円という水準ですが2005年の段階から長らくこの価格帯という印象。
それは当時の新品実勢価格でも現在の中古相場でも、5年前の中古でもほぼ変わらないのです。
本記事で参考とした中古腕時計
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本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2005年夏頃の新品実勢価格(二社平均) | 2017年12月 の安値(楽天) |
変動額 | 残価率 |
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ブレゲ
クラシック エナメル文字盤 5140BA |
新品 | 12 | ¥1,149,760 | ¥1,215,000 | 65,240 | 105.67% |
5140BAにはエナメル文字盤と通常の文字盤が存在しますが、エナメル文字盤のほうが高い傾向です。
また、イエローゴールドとホワイトゴールドがありますが、なぜかイエローゴールドのほうが高い印象です。
約120万円という額は、同時代の自動巻カラトラバの一部と似た水準であるため、自然な価格だと感じます。
しかし、
という同時代のカラトラバ5115Jはかつてブレゲと同価格だったのに、現在は150万円以上とブレゲより高い水準です。
ですから、
というこのブレゲには、なかなかお得感を感じる要素もあるのです。
見た目の美しさ、着けている人の少なさ、希少性などを考慮すると、このブレゲは今とても魅力的に感じます。
なおこのブレゲのスモールセコンドは5時と6時の間という珍しい位置にありますがこれは、搭載するムーブメントがもたらす特徴です。
薄型の502SDというムーブメントは、フレデリックピゲ71がベースでこのムーブメントのモデルは共通してスモールセコンドがこの位置にあります。