ロレックスのアンティークモデルといえば、ドーム型プラスティック風防などの要素がもたらす独特な雰囲気が魅力的。
中でもエクスプローラー2は、アンティークの4桁リファレンスモデルとその後の5桁モデルとでは、見た目が大きく変わっているため、“アンティークならでは”というキャラクター性に富んだモデルです。
そのような要素があるためか、エクスプローラー2の1655は1999年の段階から他のアンティークと比べて相対的に高値です。
「赤サブ」はアンティークのレアモデルとして1999年の段階から有名ですが、その赤サブですら99年の国内価格は46万円だったのです(99年7月1日号のブルータス表紙に記載)。
一方エクスプローラー2の1655は84万円(99年7月ブルータス)。
当時は赤サブも『レア』『高い』というイメージの時計でしたが、それよりエクスプローラー2のほうが2倍近くも高かったのです。
ちなみにその頃、赤サブ以外のサブマリーナやGMTマスターなどの4桁モデルは、もっと安い状況。
特にGMTマスターのアンティークモデルは20万円前半と最も評価されていなかったのです。
当時評価されていなかった理由として考えられるのは、GMTマスターの基本デザインが4桁と5桁で大きく変わっていない点。
当然、1657と16700のGMTマスターでは雰囲気が違いますが、エクスプローラー2の1655と16570のように、デザイン自体が大幅に変わったというわけではありません。
しかし、今となってはGMTマスターやサブマリーナノンデイトの4桁リファレンスが高いのはもちろんのこと。
そして当然、エクスプローラー2 1655の相場も上昇しています。
本記事で参考とした中古腕時計
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本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2017年5月 の安値(楽天) |
2017年12月 の安値(楽天) |
変動額 | 残価率 |
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ロレックス
エクスプローラー2 1655 |
中古 | 0年 7ヶ月 |
¥1,782,000 | ¥1,917,000 | 135,000 | 107.58% |
1655の相場が約半年で10万円以上高くなったとはいえ、他のモデルと比べると相対的に「安く」も感じる価格に見えるのが面白い点。
例えば、赤サブは現在200万円以上という状況ですが、1999年の段階では1655よりも安く半値程度という時計でした。そして、1999年の相関を現在に当てはめると1655は365万円となるわけです。
筆者は先日、店頭にて1655の現物(この記事の個体とは別)を見た際に、190万円台という値札を見て、思わず「安い」と思いました。
普段から1655の相場が頭の中入っているわけではなかったのですが、この「安い」と思った理由こそ、過去の1655の相対的な立ち位置よりも現在価格が安いという点です。
1655の独特な雰囲気、過去価格の立ち位置を考慮すると現在価格は値上がり傾向であるのにもかかわらず、お買い得感すら感じる価格だと感じます。