オイスタークオーツという存在は、何かと特殊なロレックスですが、その特異な要素は多岐にわたります。
見た目的には、ひと目見ただけで機械式モデルと明らかに形状が違うということが分かり、中古相場は機械式より明らかに安い価格帯に位置しています。
例えば、デイデイトの場合、18238が120万円以上であるのに対し、クオーツの19018は90万円前後で入手可能です。
そして、デイトジャストコンビモデルだと、機械式の16233が30万円台後半なのに対し、オイスタークオーツは20万円台後半で手に入るのです。
ケースとブレスレットが一体となっているようなデザインは、ロレックスとしてはかなり珍しく、オーデマピゲのロイヤルオークを彷彿とさせる印象です。
その独特さから、オイスタークオーツを中心にコレクションするファンも世界中に存在するほど一部マニアには人気のある存在です。
そのため、機械式と比較して安いものの、相場はこの5年できちんと上昇。
20万円前後だった5年前とは異なり、現在は30万円近い状況です。
本記事で参考とした中古腕時計
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本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2012年7月 の安値(ヤフオク) |
2018年1月 の安値(楽天) |
変動額 | 残価率 |
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ロレックス
デイトジャスト オイスタークオーツ 17013 |
中古 | 5年 6ヶ月 |
¥206,000 | ¥289,440 | 83,440 | 140.50% |
ロレックスブームの2000年前後の時期において既に「オイスタークオーツ=特殊」という印象で、ちょっと変わった安価なモデルという存在だったように思います。
オイスタークオーツは実は2001年頃まで生産されていたため、その時期において現行モデルという側面もあったのですが、なんとなくアンティークに近い香りがしていました。
また、本来オイスタークオーツは機械式よりも定価が高く高価なモデルであるにもかかわらず、ロレックスブーム以後の時代において「高級」という印象ありません。
そのためオイスタークオーツについては、現在機械式の中古より安いだけでなく、本来上級なモデルを安価に楽しめるというお得的観点の要素も存在します。
とはいえ、オイスタークオーツにはマイナスポイントも存在。それはメンテナンスが面倒くさいという点です。
機械式ロレックスの場合、修理可能なお店が多く正規オーバーホールでも料金が相対的に高くありません。
しかし、オイスタークオーツは「クオーツ」であるため、正規修理以外で対応するのが難しく、さらに正規オーバーホール料金が機械式より高いのです。特に、電池交換をしても動かないなど、修理を必要とする場合はその必要性があるでしょう。
そのため、オイスタークオーツは「クオーツだから不人気」というだけでなくメンテナンスが若干面倒という懸念点があるのです。
とはいえ、中古価格は機械式より割安であるため、結果的にオイスタークオーツは、バランスの取れたポジションにいるのではないでしょうか。
よって総合的に見てオイスタークオーツは、独特なキャラクターを気軽に楽しめるという魅力的な存在だと思います。