近頃デイトナだと白文字盤が高値傾向であるのに対し、ノーチラスの高値傾向は青文字盤という状況です。
現行モデルの5711/1Aで青文字盤が高いのはもちろん、以前のモデルである3800/1Aでも青文字盤が飛び抜けて高い相場となっています。
3800/1Aは、1982年にデビューしてから2005年頃まで生産された長寿モデルですが、白文字盤が5711/1Aよりも少なくレア感が強い印象です。
3800/1Aは90年代にローマンインデックスの黒文字盤が登場し、2000年前後はそれがメインという印象でした。
2000年代前半という時期において、ノーチラスという存在は今では想像もつかないほど地味なモデル。欲しいという人が少ないのはもちろん、ショーケースに飾られていることもほぼ見ないという状況でした。
新品で入手しようと思った場合は、おそらく取り寄せとなったでしょうし、稀に在庫を見かけても大半が黒文字盤だったのです。
また、その頃白文字盤は中古でも見かけることが少なく、3800/1Aが新品で生産されていた2000年代前半より、今のほうが中古を見かける頻度が高いぐらいです。
白文字盤のノーチラスという存在は、現在特別珍しいという印象はありませんが、本来はかなりレア要素を備えるモデルであるのです。
そんな、白文字盤の3800/1Aですが、2017年2月からほぼ1年という期間で30万円以上の値上がりとなっています。
3800/1Aが30万円以上の値上がりとなるという現象は、かつてからあることで珍しいことではありませんが、1年程度という期間は速いといえるかもしれません。
本記事で参考とした中古腕時計
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本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2017年2月 の安値(楽天) |
2018年1月 の安値(楽天) |
変動額 | 残価率 |
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パテックフィリップ
ノーチラス 白文字盤 3800/1A-011 |
中古 | 0年 11ヶ月 |
¥2,122,000 | ¥2,487,000 | 365,000 | 117.20% |
白文字盤のノーチラスは先のように、本来レア感が強い存在ですが、1年で30万円以上の上昇というのは黒文字盤も同様です。
青文字盤に関しては2017年5月の段階で約230万円だったのが、現在は300万円前後。そのため、白文字盤より青文字盤のほうが上昇額が圧倒的という印象です。
ちなみに、2017年2月の個体もこの記事の個体もデイト表示のフォントがゴシック体であるため、90年代後半頃から製造された後期モデルであることが分かります。
同じ年式という条件で比較しても30万円程度という値上がりの白文字盤に対し、青文字盤は年式問わず70万円程度の上昇という模様です。
3800/1Aの場合、後期モデルの時代は黒文字盤がメインだったため、青文字盤は白文字盤と同様にレアという存在。
けれども、青文字盤は1982年のデビュー時から20年以上ラインナップされ続けているため、白文字盤よりレア感が弱いともいえます。
確かに青文字盤のノーチラスは魅力的な存在ですが、3800/1Aならレアな白文字盤を検討しても面白いのではないかと思います。
特に3800/1Aの白文字盤は針とインデックスが細く魅力的だと感じます。