腕時計のシグママークとは、文字盤の素材に「金」が使用されていることを示す表記である。
シグママークは共通して小文字のギリシャ文字「シグマ」で示されている。その多くは文字盤下部で見かけるが、文字盤に限らず金素材を使用したケースにもシグママークは適応される場合がある。
1970年代から2000年代前半までに製造された文字盤で多く見かけるが、ブランドによって採用時期は異なる。ロレックスが1970年代頃の個体をもってシグママークが消滅しているのに対し、パテックフィリップやヴァシュロンコスタンタンでは2000年代前半まで採用されていた。
現在では、文字盤に金素材を用いていたとしてもシグママークを示すことはない。例えば、ロレックスのアプライドインデックスや針は、ステンレスモデルであってもホワイトゴールド製であるがシグママークは存在しない。また、2007年に登場したパテックフィリップのクロノメトロゴンドーロは、文字盤自体がK18製であるがシグママークが表記されていない。
金の使用範囲について
シグママークは「金を使用していること」を示すマークであるが、その使用範囲については特に定めていない模様である。
そのため、
どちらの場合でもシグママークが適応されている。
パテックフィリップの事例
となっている。
しかしゴールデンエリプスの場合、
である一方、
となっている。
アプライドでないため文字盤上にパーツが使われていない3948と3745。それらの違いは、文字盤の盤自体がK18製か否かである。
白文字盤の3948はK18製でないためシグママークが存在しないが、3745の金文字盤は文字盤自体がK18製であるためシグママークが存在する。
またゴールデンエリプスのサンレイ文字盤には、文字盤自体がK18製のものが多いが、一部文字盤裏に「750」の表記が存在するものもある。