「青赤ベゼルのGMTマスター」と聞けば、瞬時に「高い」と感じるように、最近とても値上がり傾向かつ、高い人気を誇る時計です。
その人気ぶりは日本国内だけでなく、ヨーロッパから東南アジアまで、世界各国で大人気という印象です。
そのため、短期間で値上がりしているという状況は驚くに値せず、この2ヶ月で約5万8000円高くなったといっても“普通のこと”という印象です。
とはいえ、今回値上がりしたモデルには少しばかり驚く点が存在。
それは、GMTマスター2ではなく「GMTマスター」の16700が値上がりしたという点です。
これまで同じ5桁リファレンスでも、GMTマスター2とGMTマスターには価格差が存在し、2のほうが10%程度高いという状況でした。
しかし、今となっては程度の良いGMTマスター2(16710)のボトム価格が82万8000円なのに対し、GMTマスター(16700)は86万8000円。
つまり、GMTマスターのほうが高くなりつつあるのです。
GMTマスターは1999年に生産終了となっているためレア感が高く、それは「II」の無い文字盤からも感じることができます。
そのため、2より1のほうが高くなりつつあるというのは自然な価格序列になりつつあるとも判断できます。
本記事で参考とした中古腕時計
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本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2017年11月 の安値(楽天) |
2018年1月 の安値(楽天) |
変動額 | 残価率 |
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ロレックス
GMTマスター 青赤ベゼル 16700 |
中古 | 0年 2ヶ月 |
¥829,800 | ¥888,000 | 58,200 | 107.01% |
GMTマスターとGMTマスター2の違いは、ムーブメントの違いです。1は短針を単独で調整できないため、ベゼルを回して第二の時刻を読み取ります。それに対して2は短針が単独で調整できるため、ベゼルを回さなくても第二の時刻を設定できますし、ベゼルも併せれば3カ国分の時刻を読み取る事ができます。
『2』という存在は、5桁デザインの幕開けとなったモデルで、当時の定価はSSモデルの中で一番高いぐらいの位置。デビュー当初は4桁準拠のモデルの中における唯一の5桁準拠として“明らかに違う”という存在だった『2』。
しかし、その後『1』も5桁準拠となり、『2』と『1』の見分けが付きづらくなっていったのです。
そのため、1999年に『1』は生産終了となり、その後は『2』のみがラインナップされているという状況です。
青赤ベゼルというアイコンを筆頭に、GMTマスターシリーズが人気ある今だからこそ、16700に対して魅力を感じる時期なのだと思います。
よって2ヶ月で約5万8000円の値上がりとなったのは自然に見えますし、今後『2』との価格差が広がる可能性もあるのではとすら感じさせるモデルだと感じます。