2007年に復活したミルガウス。
その際デビューしたのは、116400の白文字盤と黒文字盤。それと116400GVの3つです。
116400GVは「緑色のガラス」という珍しいパーツを備える上位モデルとしてデビュー直後から最も注目される存在となりました。
デビュー当初は約180万円というプレミア価格になり、翌年2008年6月でも約158万円(新品5社平均値)という水準だったのです。
しかし、その直後にリーマンショックが発生。すると、116400GVの新品5社平均値は一気に約65万円という水準になったのです。
つまり、116400GVは2008年当時、約半年という短期間で約93万円下落したのです。
このような極端な事例は116400GV以外に見たことがありません。
大暴落という印象ですが、残存価額は41%残っているため、意外にも他の消費財と比べると優秀という側面もあるのが面白い点です。(日刊SPAの記事ににも書きましたが、自動車の残存価額は優秀な事例でも約30%)
そして、116400GVにはもう一つの面白い点が存在。2012年と2017年3月とでは約4万6000円しか価格が変わっていなかったのです。
2013年以降は数多くの腕時計が値上がりし、オイスター系のロレックスはほぼ全てが値上がりしたといって良いほどの状況。
また2017年といえば、数多くの腕時計が値上がりした年で、3月時点でもデイトナ16520は毎月高くなっているという状況でした。
このように、何かと特殊なミルガウス116400GVですが、2017年6月にやっと値上がり傾向となり60万円以上という状況になったのです。
そして、それから半年経った今なんとさらに約4万3000円値上がりしています。
5年かけて約4万6000円しか値動きしなかった時計が、半年で約4万3000円の値上がり状態。
これは、感慨深いといえる状況です。
本記事で参考とした中古腕時計
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本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2017年6月 の安値(楽天) |
2018年1月 の安値(楽天) |
変動額 | 残価率 |
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ロレックス
ミルガウス 黒文字盤 116400GV |
中古 | 0年 7ヶ月 |
¥602,640 | ¥645,840 | 43,200 | 107.17% |
半年で約4万円の値上がりというのは、現在のロレックスにとって珍しいことではありません。
まして百万、数十万円単位の値上がりとなっているモデルがあることを考えれば、あまり優秀でないほうだともいえるでしょう。
しかし、ミルガウス116400GVには、先のような特殊な事情が存在。
ですから、この“半年で約4万円の値上がり”ということは、ミルガウス116400GVにとってはとても大きな出来事なのです。