ノーチラスという存在は、最近腕時計の王様的ポジションに君臨していますが、人気が出てきたのは意外にも2005年頃とそこまで昔のことでもありません。
2005年というと、1982年から現行モデルとしてラインナップされていた3800/1Aが生産終了になった時期。
ですから、3800の時代までノーチラスは不人気モデルという傾向があったのです。
そして、初代モデルの3700に関しては1976年にデビューした後、3800が登場した1980年代に生産終了となった模様です。
そのため、流通量がとても少なく、2005年時点でも見かけることの少ない時計でした。
ジャンボサイズ+2針がもたらす雰囲気は、ジャンボサイズである5711/1Aが“現行モデル”として存在する今でもレアに映ります。
ノーチラスは現行モデルですら定価を上回るプレミア価格状態となっているぐらい、品薄状態。そしてその初代という存在はとても重要です。ですから、初代ノーチラスは4桁リファレンスのデイトナに相当するか、それ以上のレアモデルであるのです。
そんなレアモデルの初代ノーチラスですが、なんと最近売り出されている個体が続々登場。
といっても、ステンレスが2本、コンビが1本、イエローゴールドが1本といった水準なのですが、これでも3700にとってはかなり多いほうだと思います。
ステンレスは既に売り切れとなってしまっているため、現在売り出されているのはコンビとYGの2本だけ。
ちなみに、ステンレスとYGモデルは700万円台という水準なのですが、ステンレスモデルは売り出されてから数日間のうちに売り切れとなってしまいました。
ノーチラスの初代モデルである3700が700万円台という水準に達しているというのは、今の状況においては何ら不思議なことではありません。
しかし、コンビモデルに関しては、初代ノーチラスというレアな存在でありながら、なんと300万円台で売られているのです。
本記事で参考とした中古腕時計
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本記事の価格比較
| 腕時計 | 状態 | 期間 | 2008年3月 の安値(ヤフオク) |
2018年1月 の安値(楽天) |
変動額 | 残価率 |
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パテックフィリップ
ノーチラス 3700/1JA |
中古 | 9年 10ヶ月 |
¥1,680,000 | ¥3,240,000 | 1,560,000 | 192.86% |
324万円という価格は3700ステンレスモデルの半額程度であり、現行の5711/1Aより100万円程度安い水準です。
さらに、現在3800/1Aの青文字盤も300万円前後という相場になっています。3800/1Aは2013年でも90万円台で手に入ったモデル。それに対して、3700は2008年3月時点で168万円だったように、本来3800/1Aより随分と高い位置にいた時計です。
ノーチラスの人気がとても高い今において、3700のコンビモデルが300万円台前半というのは驚く価格だと思います。
とはいえ、コンビのノーチラスはステンレスと比べて安い傾向があります。
実際、3800/1Aの青文字盤が300万円前後なのに対して、コンビモデルの3800/1JA青文字盤は約200万円。実に100万円程度コンビのほうが安いという状況です。
ですから、希少モデルである初代ノーチラスであってもコンビモデルがステンレスより安いのは当たり前。
とはいえ、700万円台のステンレスに対して、300万円台前半はかなり安いとも感じます。
2008年から約10年かけて156万円という値上がりをした初代ノーチラスのコンビモデル。
今後どうなるのか非常に興味深いモデルだと思います。