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現在相場考察

白文字盤のノーチラス、パテックフィリップ5711/1A-011

2018年1月28日更新
パテックフィリップのノーチラス5711/1A-011について斉藤由貴生が執筆。本記事では2013年9月の新品実勢価格(2社平均)と2018年1月の安値(楽天)を比較し現在相場を考察。この4年4ヶ月での変動は¥837,500だった。

ノーチラス 5711/1A-011についての考察(2018年1月)

2017年は数多くの腕時計が値上がりしましたが、ノーチラスの現行ステンレスモデル5711/1Aの値上がりはとても高い水準でした。

そんな5711/1Aにおいて値上がりしたのは青文字盤なのですが、5711には白文字盤も存在。

白文字盤の5711/1A-011は、青文字盤と比較して現在100万円以上安いという存在ですが、青文字盤が値上がりする前から青文字盤より安い傾向があります。

白文字盤のノーチラスという存在は、3800/1Aの時代からあるのですが、2000年代前半において青文字盤より白文字盤のほうが高かったということもあります。

ノーチラスといえば青文字盤」という印象があるのに、白文字盤という存在には意外性があり、それでいて数が少ない傾向があったため、高かったのだと推測できます。

そして、5711/1Aの時代になったら白文字盤は一時的に消滅

白文字盤が復活したのは2012年頃ですから、5711時代になった2006年から約6年間ラインナップされていなかったことになります。

“かつてあった仕様が一時的に無くなって復活”といえばGMTマスター2の2色ベゼルが思い当たりますが、6年ぶりに2色ベゼルモデルとして復活した116710BLNRは、デビューから今に至るまで黒ベゼルモデルより相場が高い傾向です。

しかし、同じく“6年ぶりに復活した”ノーチラスの白文字盤はGMTマスター2とは異なり、青文字盤より安いという立ち位置にいます。

とはいっても、ステンレスのノーチラスですから、2013年と比較するときちんと値上がり状態。

デビュー1年後という時代の新品実勢価格よりも、現在の中古相場のほうが80万円以上も高いのです。

青文字盤の値上がりインパクトに隠れてしまいがちな白文字盤のノーチラスですが、実は優秀な値上がりモデルであるのです。

本記事で参考とした中古腕時計

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本記事の価格比較

腕時計 状態 期間 2013年9月
の新品実勢価格(2社平均)
2018年1月
の安値(楽天)
変動額 残価率
パテックフィリップ
ノーチラス
5711/1A-011
新品 4年
4ヶ月
¥2,742,500 ¥3,580,000 837,500 130.54%

白文字盤のステンレスノーチラスは、3800/1A5711/1Aに存在しますが、両方とも文字盤色を示すリファレンス末尾が「-011」と共通。

とはいえ、3800/1A5711/1Aではデザインに絶妙な差があり、それが印象の大きな差を生み出しています。

3800/1Aは、針とアプライドのフチ部分が銀色だったのに対し、5711/1Aに近い色となっています。

さらに3800に対して5711のほうが針とバーインデックスが太めです。

針などが銀色で細い3800はエレガントな印象になり、太めで黒っぽい5711はスポーティーでカジュアルな印象となります。

白文字盤に黒の針といえば、ロレックスエクスプローラー2が該当。エクスプローラー2ノーチラス5711/1A-011も、若々しくカジュアルという印象です。

ノーチラスの場合、そのカジュアルさにノーチラスが持つエレガント感が加わり、南仏のコートダジュールのような場所に似合いそうだと感じます。筆者は個人的に3800の白文字盤が好きでしたが、最近はこのカジュアルエレガント感のある5711の白文字盤も魅力的だと感じてきました。

青文字盤がとても高い今、白文字盤という選択も検討してみては良いのではないでしょうか。

この記事の執筆者
斉藤由貴生
腕時計投資家。著書:『腕時計投資のすすめ(イカロス出版)』『もう新品は買うな(扶桑社)』連載:本サイト以外に『日刊SPA!』『POWER Watch』その他『日経マネー』など多数露出。
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