2017年は数多くの腕時計が値上がりしましたが、ノーチラスの現行ステンレスモデル5711/1Aの値上がりはとても高い水準でした。
そんな5711/1Aにおいて値上がりしたのは青文字盤なのですが、5711には白文字盤も存在。
白文字盤の5711/1A-011は、青文字盤と比較して現在100万円以上安いという存在ですが、青文字盤が値上がりする前から青文字盤より安い傾向があります。
白文字盤のノーチラスという存在は、3800/1Aの時代からあるのですが、2000年代前半において青文字盤より白文字盤のほうが高かったということもあります。
「ノーチラスといえば青文字盤」という印象があるのに、白文字盤という存在には意外性があり、それでいて数が少ない傾向があったため、高かったのだと推測できます。
そして、5711/1Aの時代になったら白文字盤は一時的に消滅。
白文字盤が復活したのは2012年頃ですから、5711時代になった2006年から約6年間ラインナップされていなかったことになります。
“かつてあった仕様が一時的に無くなって復活”といえばGMTマスター2の2色ベゼルが思い当たりますが、6年ぶりに2色ベゼルモデルとして復活した116710BLNRは、デビューから今に至るまで黒ベゼルモデルより相場が高い傾向です。
しかし、同じく“6年ぶりに復活した”ノーチラスの白文字盤はGMTマスター2とは異なり、青文字盤より安いという立ち位置にいます。
とはいっても、ステンレスのノーチラスですから、2013年と比較するときちんと値上がり状態。
デビュー1年後という時代の新品実勢価格よりも、現在の中古相場のほうが80万円以上も高いのです。
青文字盤の値上がりインパクトに隠れてしまいがちな白文字盤のノーチラスですが、実は優秀な値上がりモデルであるのです。
本記事で参考とした中古腕時計
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本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2013年9月 の新品実勢価格(2社平均) |
2018年1月 の安値(楽天) |
変動額 | 残価率 |
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パテックフィリップ
ノーチラス 5711/1A-011 |
新品 | 4年 4ヶ月 |
¥2,742,500 | ¥3,580,000 | 837,500 | 130.54% |
白文字盤のステンレスノーチラスは、3800/1Aと5711/1Aに存在しますが、両方とも文字盤色を示すリファレンス末尾が「-011」と共通。
とはいえ、3800/1Aと5711/1Aではデザインに絶妙な差があり、それが印象の大きな差を生み出しています。
3800/1Aは、針とアプライドのフチ部分が銀色だったのに対し、5711/1Aは黒に近い色となっています。
さらに3800に対して5711のほうが針とバーインデックスが太めです。
針などが銀色で細い3800はエレガントな印象になり、太めで黒っぽい5711はスポーティーでカジュアルな印象となります。
白文字盤に黒の針といえば、ロレックスのエクスプローラー2が該当。エクスプローラー2もノーチラス5711/1A-011も、若々しくカジュアルという印象です。
ノーチラスの場合、そのカジュアルさにノーチラスが持つエレガント感が加わり、南仏のコートダジュールのような場所に似合いそうだと感じます。筆者は個人的に3800の白文字盤が好きでしたが、最近はこのカジュアルエレガント感のある5711の白文字盤も魅力的だと感じてきました。
青文字盤がとても高い今、白文字盤という選択も検討してみては良いのではないでしょうか。