90年代から2000年代前半まで存在していた5085/1A。
ノーチラスにコンプリケーションモデルが加わった2005年からステンレスのコンプリケーションモデルという存在は珍しいものでは無くなりましたが、それ以前においてはこの5085しか無かったと思われるほど、SSコンプリケーションモデルは珍しい存在でした。
今となっては、スポーツ系ではないモデルでもコンプリケーションモデルがあるように「ステンレス+コンプリケーション」という要素はレアでなくなりつつあります。
とはいえ、5085/1Aは「ステンレス」という要素を抜きにしても魅力ある存在として認知されている模様です。
最近5085/1Aは200万円程度だと比較的早く売れているというように、需要がきちんとあるモデル。
そして、需要がある通り、この時計はきちんと値上がりしている模様です。
本記事で参考とした中古腕時計
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本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2017年7月 の安値(楽天) |
2018年1月 の安値(楽天) |
変動額 | 残価率 |
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パテックフィリップ
コンプリケーション 5085/1A |
中古 | 0年 6ヶ月 |
¥1,980,000 | ¥2,050,000 | 70,000 | 103.54% |
5085/1Aは、90年代に当時の日本代理店一新時計が雑誌広告に起用していたように、人気要素を持つ時計だと思います。
5055と同じ系統の文字盤デザインがもたらすモダンな印象と、ステンレスブレスレットによる使い勝手の良さ。
どことなく近代的な5085/1Aは、90年代において古典的と思われていた雲上ブランドらしくなく、“雲上でありながらモダン”という人気要素を秘めていたのです。
それでいて薄くて、コンプリケーションという雲上らしさも味わうことができるため、なにかとグッとくるポイントの多い時計だと思います。
ただ、細かいパーツから成り立つブレスレットの印象は、モダンという印象ではなくクラシカル。同じ系統のブレスレットが採用されたネプチューンなどは人気があまり高くありません。
とはいえ、ブレスレットのデザインはこれ以外に存在しないため、5085/1Aは5055、5054などのブレスレットタイプと認識され存在感があったのだと思います。
特に有名モデルというわけでもありませんが、特徴的要素があり、なおかつそれが人気要素にも通じている5085/1A。
この数ヶ月で7万円ほどの値上がり傾向というのは理解できる時計だと思います。
実物は写真で見るよりも、ツヤっと感と薄さがあるため、より魅力的に感じる5085/1A。
今となっては、80年代ロレックスにも感じるようなヴィンテージ感も感じる事ができ、過去に増して魅力が増しているようにも感じます。