2001年に登場したパネライのGMTモデル、PAM00088。
デビューした当初はパワーリザーブインジケーターを備えたPAM00090とともに『変わり種パネライ』の1つでしたが、今となっては2つともパネライの代表的なモデルです。さらに、88番も90番も2018年現在における現行モデルであり、2001年から続く長寿モデルとなっています。
2001年以前から、GMTとパワーリザーブインジケーターモデルは存在しましたが、それらは88番などよりも変わり種という印象が強かった傾向があります。ただ、その変わり種要素が生産終了後には『レア感』となり、今では両者とも高値傾向。ちなみにGMTの第一世代モデルPAM00029は人気が高く、2010年に同じ型番で一時的に復刻されています。
2000年代前半まで44mmのパネライは、GMTとパワリザモデルを除くと基本的には手巻きのラインナップでした。自動巻の44mmというように『変わり種』であった88番や90番は人気が高く、早い段階で“変わり種”から“メジャー”というポジションになっています。
とはいえ、日本でパネライがブームとなった2002年頃は、手巻きのルミノールベースがプレミア価格だったのに対して、GMTは新品が30万円台前半でも入手可能でした。
そんなGMTの88番は2010年代になると、2000年代前半の様子からはガラッと変化し、ルミノールベースなどより高い存在となっています。
特に2016年3月においては中古が50万円台後半という水準。
その2ヶ月後である2016年5月の約46万円という個体は、その時期としては“1つだけ安い”というように『例外的な価格』といったものでした。
しかし、今となっては例外的な価格であったはずの約46万円という価格よりも安くなっているのです。
本記事で参考とした中古腕時計
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本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2016年5月 の安値(楽天) |
2018年1月 の安値(楽天) |
変動額 | 残価率 |
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オフィチーネパネライ
ルミノールGMT PAM00088 |
中古 | 1年 8ヶ月 |
¥464,400 | ¥432,000 | -32,400 | 93.02% |
PAM00088が安くなり始めたのは2016年5月。ルミノールベースやロレックスなど全体的に腕時計が安くなったのは同じ2016年でも8月ですから、PAM00088の値動きは他の腕時計の値動きとは別という印象です。
さらに、他の時計が2016年8月頃と比較して値上がり傾向となっているのに対し、PAM00088は今に至っても値下がり状態となっています。
ちなみに値下がり傾向となっているのはパワリザのPAM00090も同様。
90番も2015年において50万円台後半という水準でしたが、今では50万円台前半です。
2016年初頭まで、共に高かった88番と90番。
2001年に登場し、2018年現在でも現行というように、共通項が目立つ両者ですが、この2年間で値下がり傾向となっている点も同じなのです。