腕時計投資新聞

腕時計の[買う・使う・売る]すべてを楽しむ専門サイト「腕時計投資ドットコム」
現在相場考察

前期文字盤のほうが高くなった、サブマリーナ116613LB

2018年2月4日更新
ロレックスのサブマリーナー116613LBについて斉藤由貴生が執筆。本記事では2017年2月の安値(楽天)と2018年2月の安値(楽天)を比較し現在相場を考察。この1年0ヶ月での変動は¥216,000だった。

サブマリーナ 前期文字盤 116613LBについての考察(2018年2月)

コンビの青文字盤サブマリーナは90年代後半頃から「青サブ」と呼ばれています。

当時、青サブと呼ばれていたのは、その時期に現行モデルだった16613ですが、2009年にモデルチェンジされてからは116613LBとともに「青サブ」と呼ばれています。

そして、その116613LB2014年頃に文字盤が変更されたため、「青サブ」という言葉が指すモデルには現在数種類があるということになります。

そんな「青サブ」ですが、今回の主役は116613LB前期文字盤です。

この前期文字盤という存在は、2009年にモデルチェンジされた時、サンレイではない「マットな」文字盤として登場。(サンレイと比較して輝きが弱い点から「マット」と記載しましたが、正確には「ミラー」タイプの青文字盤です。)

それまで青サブはサンレイタイプの艷やかな青が「見ているだけで美しい」と評判でしたが、その要素がなくなったため不評な存在となっていたのです。

2014年に文字盤が16613時代と同様のサンレイタイプに変更になった、という点はその不評さを証明する出来事だといえます。

そして、116613LB前期文字盤の不人気さは2014年に新文字盤が出た以降顕著となり、前期文字盤は新文字盤より5万円から10万円安いという相場だったのです。

とはいえ、ロレックスにおいて「かつての不人気は、やがて人気要素となる」という法則があります。

さらに116613LB前期文字盤は現行モデルとしてラインナップされた期間が約5年。これはスポーツロレックスとしては「とても短い」といえます。

そのため、1年前において「不人気な前期文字盤は今後レアアイテムとなるかも」という記事を出したのですが、それから1年経った今、なんと前期文字盤は1年前と比較して20万円以上高くなっているのです。

本記事で参考とした中古腕時計

※広告が含まれる場合があります

本記事の価格比較

腕時計 状態 期間 2017年2月
の安値(楽天)
2018年2月
の安値(楽天)
変動額 残価率
ロレックス
サブマリーナ
前期文字盤
116613LB
中古 1年
0ヶ月
¥1,080,000 ¥1,296,000 216,000 120.00%

現在の116613LB前期文字盤の価格は、116613LB全体のボトム価格ではありません。

116613LBを安い順に見ると、この記事の前期文字盤より安い個体が4つあるのですが、それらは全てサンレイタイプの後期文字盤です。

つまり、1年前まで新文字盤より5万円以上安かった旧文字盤は、新文字盤よりも高くなっているのです。

この116613LB前期文字盤のように、現行ラインナップ時に不人気となるほどの特徴を備えるモデルは、生産終了後に「実はレアだった」ということに気づきます。

この116613LB前期文字盤が1年で20万円以上という値上がりを果たしたのは、今まさにその「レア」という文脈に当てはまり、輝いて見えるからだと思います。

この記事の執筆者
斉藤由貴生
腕時計投資家。著書:『腕時計投資のすすめ(イカロス出版)』『もう新品は買うな(扶桑社)』連載:本サイト以外に『日刊SPA!』『POWER Watch』その他『日経マネー』など多数露出。
本コンテンツには、主観的評価、見解、想定における情報が含まれています。運営者及びコンテンツ提供者は、コンテンツ内容の正確性、確実性、完全性における保証を行いません。また、コンテンツ内容にかかわる損害・トラブル等に関する一切の責任を負いません。本サイトに記載されている情報は、特に断り書きがない限り、更新日時点での情報に基づいています。