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現在相場考察

デビュー年の新品実勢価格より中古が7万円高、214270新文字盤

2018年2月10日更新
ロレックスのエクスプローラー214270について斉藤由貴生が執筆。本記事では2016年11月の新品実勢価格(3社平均)と2018年2月の安値(楽天)を比較し現在相場を考察。この1年3ヶ月での変動は7万1112円の値上がりだった。

エクスプローラー 新文字盤 214270についての考察(2018年2月)

2010年に登場した6桁世代のエクスプローラー214270。

エクスプローラーといえば、14270時代に人気腕時計の代表的存在となったモデルであり、日本におけるロレックスブームに火をつけたモデルです。

そんなエクスプローラーは2001年に114270となり6桁リファレンスになりましたが、114270は事実上「14270M」といえる存在です。

よって、エクスプローラーにおいて214270が6桁“世代”のモデルであるのです。

214270はデビューした当初、当時の流行を取り入れケースサイズが大型化。文字盤の3・6・9の部分にはホワイトラインが廃止され「ブラックアウト仕様」となりました。

しかし、全体的なバランスが14270や114270と比べると美しくないと言われ、デビュー当初から評判が良いとはいえないモデルでした。

とはいえ、“シンプルなスポーツモデル”であるエクスプローラーには需要があるため、決して不人気モデルとなることはなく一定数が流通。ですが、114270が出た2001年と比べるとその注目度は低かったようにも感じます。

そして初期の214270には問題があったということはロレックス自身も把握していた模様で、2016年に文字盤変更が実施されました。

デイトナと同時に「新しいエクスプローラー」として登場した新文字盤モデルですが、特にリファレンスが変更されたということはありません。

デイトナと同時期にエクスプローラーがデビューするというのは、14270や114270の事例にも当てはまることで、それが2016年にも実施されたというのは「エクスプローラーの特別感」の演出としてとても良い効果だったと思います。

新しくなった214270は、文字盤における3・6・9部分が発光塗料となり、往年のエクスプローラーの「ホワイトライン」を彷彿とさせます。

また、旧文字盤では短めだった針も長くなり、全体的なバランスが整っています。

これらのデザイン変更により、2016年にデビューした「新しいエクスプローラー」は、114270のイメージを踏襲した6桁世代のモデルという印象です。

そしてこの新文字盤のエクスプローラーは、デビュー直後の新品実勢価格より現在の中古相場のほうが高いという状況になっており、デイトナなどと同様の現象が起きているのです。

本記事で参考とした中古腕時計

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本記事の価格比較

腕時計 状態 期間 2016年11月
の新品実勢価格(3社平均)
2018年2月
の安値(楽天)
変動額 残価率
ロレックス
エクスプローラー
新文字盤
214270
新品 1年
3ヶ月
¥596,328 ¥667,440 71,112 111.92%

新しい文字盤のエクスプローラーを探す場合、リファレンスなどで確定できないため、画像を見たり「新文字盤」などの文言をじっくりと確認する必要があります

そして、現在214270の中における新文字盤のボトム価格(2018年2月6日)が約66万7000円なのです。

ちなみに現在の新品実勢価格は70万円以上となっており、言うまでもなくデビュー直後の時期より高くなっています。

新型はなんとなく高い、というイメージがあるため2016年11月の約60万円という新品実勢価格は「高い」と思われても不思議ではありません。実際、14270の新品は「すごく高い」と言われた1999年頃のプレミア価格でも60万円程度だったのです。

そのため、60万円という新品価格は、いくら新型とはいえエクスプローラーとしては高いとも判断できたのです。

しかし、今となっては2016年11月の新品実勢価格より中古が7万円以上高いという状況です。

この記事の執筆者
斉藤由貴生
腕時計投資家。著書:『腕時計投資のすすめ(イカロス出版)』『もう新品は買うな(扶桑社)』連載:本サイト以外に『日刊SPA!』『POWER Watch』その他『日経マネー』など多数露出。
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