現行6桁世代のコンビモデルといえば、人気が高いステンレスモデルと同等の相場というイメージがあります。
GMTマスター2であれば、青黒ベゼルの116710BLNRとコンビの116713LNが同等。サブマリーナであれば、緑ベゼルの116610LVとコンビの116613LNが同等という様子がありました。例えば、116710BLNRと116610LVが90万円台半ばだったとしたならば、コンビも同じ価格帯に位置していたのです。
しかし、そのような現象が起きていたのはもう過去の話。
2017年には数多くの腕時計が値上がりしましたが、その価格変動によって『SS人気モデル=コンビ』という構造は変わってしまったのです。
では、どちらが高くなったのか。
116710BLNRと116610LVは2017年に値上がりし、110万円前後という相場まで上昇しています。
カラーベゼルのGMTマスター2と緑サブは、6桁世代におけるスター的存在であるため、上記のような値上がりというのは驚くに値しません。
一方コンビモデルは、定価がそうであるように本来ステンレスより高級な存在。ですが、中古相場ではステンレスと同等という評価だったのです。
そのため、コンビモデルはステンレスの人気と比べると不人気という印象です。
このような事情があるため、ステンレスモデルの値上がりに対してコンビモデルは価格変動が無いということも考えられます。
2017年末頃までは、デイトナ16520(SS)が値上がりしたのに対し、16523(コンビ)の相場が大きく変動しなかったという事例もあるぐらいです。
けれども、サブマリーナのコンビモデル116613LNは、116610LVよりだいぶ高い水準となっており、実はステンレスよりも値上がりしているモデルであるのです。
本記事で参考とした中古腕時計
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本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2016年12月 の安値(楽天) |
2018年2月 の安値(楽天) |
変動額 | 残価率 |
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ロレックス
サブマリーナ 116613LN |
中古 | 1年 2ヶ月 |
¥970,371 | ¥1,266,840 | 296,469 | 130.55% |
2016年12月の価格を見て分かる通り、この黒サブ(コンビ)は1年ほど前まで100万円以下で購入可能であったのです。
その時期の116610LVは約92万円程度だったため、『緑サブに5万円足せばコンビが手に入る』という状況でした。
ちなみに、その頃同じ116613でも青サブのほうは100万円以上という水準。
ここ数年カラーベゼルが人気という傾向がロレックスにはあるため、青サブより黒サブのほうが10万円程度安いというのはよく知られたことだと思います。
まして、青ベゼルモデルには「青サブ」という通称があり、それは90年代後半から呼ばれています。その時期から「コンビモデル唯一の人気モデル」とも呼ばれるぐらい青サブという存在は人気の高いモデルです。
しかし現在、6桁時代のコンビサブマリーナは青サブよりも黒サブのほうが高いという状況。
これはたまたま黒サブの個体数が少ないため起こった現象という感じでもありません。
現在青サブの確認できるボトム価格は122万円であるのに対し、黒サブは126万円以上という水準なのです。
つまり、コンビの黒サブはここ1年の間に、現行世代のサブマリーナの中で上位クラスの値上がりとなっているのです。