オメガのクロノグラフといえばスピードマスターですが、シーマスターにもクロノグラフが存在。
そこまで知名度の低い時計というわけではありませんが、新品実勢価格が当時のオメガとしては高く『手が届きにくい』という印象もあったため、比較的数が少ない印象です。
第一次腕時計ブームだった2000年前後の時期において、郊外型ドンキホーテの時計取扱が多かったという様子は何度かお伝えしていますが、ドンキホーテに並んでいたシーマスタークロノグラフの印象は「少し高いモデル」という記憶があります。
このシーマスタークロノグラフにはステンレスモデルとチタンモデルが存在するのですが、特にチタンモデルは高く、なんと2001年4月の新品実勢価格が29万1900円(税込)という水準。
同じ頃、スピードマスタープロフェッショナルの3570.50は17万6400円(税込)だったため、チタンのシーマスタークロノは、ムーンウォッチより10万円以上高いという存在だったのです。
ちなみに約29万円という新品価格ではどのロレックスが狙えたかというと、サブマリーナノンデイトの14060が購入可能でした。
さて、2001年から随分と時がたった今、「17年後にどうなったか」という答え合わせができるわけですが、このシーマスタークロノグラフだけが値下がり状態となっています。
3570.50は現在約29万円、14060に至っては60万円台という水準。
それに対して、シーマスタークロノグラフは23万円で購入可能です。
興味深いのは、このシーマスタークロノグラフは2012年と比較すると実は、10万円以上の値上がりとなっている点。
つまり、2012年の中古と比較するととても優秀であるのです。
本記事で参考とした中古腕時計
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本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2012年2月 の安値(ヤフオク) |
2018年2月 の安値(楽天) |
変動額 | 残価率 |
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オメガ
シーマスター クロノグラフ 2298.80 |
中古 | 6年 0ヶ月 |
¥118,000 | ¥235,440 | 117,440 | 199.53% |
とはいえ、2012年2月頃においてスピードマスターの3570.50も10万円台前半で購入可能でした。
そのため、値上がり額はスピードマスターのほうが高く、2001年との比較でも2012年との比較でもスピードマスターに負けている状況です。
なお、この記事の個体より安価なものが存在しますが、それらはBランクであるためAランクの個体を参考としています。Bランクの個体を参考値としても、2012年と比較して値上がりしていることに変わりなく、優秀な値上がりという印象なモデルです。
シーマスタークロノグラフという存在は、知名度がムーンウォッチよりも劣るため、値上がり額が低いということになっているのだと思います。
とはいえ、2012年から10万円程度の値上がりとなっている優秀さも存在。それでいて、2001年の新品実勢価格の家格序列ではムーンウォッチより高かったため、「かつて高かったモデルを安く楽しめる」という要素もあります。
そして、チタン製のシーマスターという点も特徴的かつ機能的で、何かと良い要素のあるモデルだと感じます。