ランゲ&ゾーネは、パテックフィリップに匹敵する高級腕時計ブランドという印象があります。
評価される理由は、マニュファクチュールであるという点だけでなく、その仕上げや技術力といった硬派な腕時計造りの姿勢にあるといえるでしょう。
そして、その硬派な印象だけでなく、デザイン的にも魅力があるというのがさらなる良さだと思います。
代表的モデルであるランゲ1は、パワーリザーブインジケーターがあるという点以外はシンプルな構成のモデルですが、シンプルな構成であるにもかかわらず、美しく存在感のあるモデルに仕立てたというのが凄いポイント。
このようなキャラクター性は、高級腕時計の世界において他になく、「ドイツ製」という意外性とともに唯一無二の存在感を示しています。
そして、ランゲ1の価格帯はパテックフィリップのコンプリケーションモデルに相当するという点からは、超高級という要素を感じことができます。このような理由により2015年頃にはとても高くなっています。
2010年前後における中古相場は150万円前後といった水準だったのが2015年8月には260万円。実に100万円規模の値上がりとなっていました。
しかしこのランゲ1、数多くの腕時計が高くなった2017年には値下がり傾向が続き、月を追うごとに安くなっていったのです。
そしてその値下がり状態は、依然として続いている模様であり、2017年10月よりさらに9万円程度安くなっています。
本記事で参考とした中古腕時計
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本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2017年10月 の安値(楽天) |
2018年2月 の安値(楽天) |
変動額 | 残価率 |
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ランゲ&ゾーネ
ランゲ1 101.021 |
中古 | 0年 4ヶ月 |
¥2,052,000 | ¥1,960,000 | -92,000 | 95.52% |
ランゲ1には様々な種類がありますが、通常サイズ、初代モデル、YGという101.021などオーソドックスなモデルが値下がりしている模様です。
101.021は2015年8月に260万円だったのが、2年後の2017年4月には216万円となっています。
そして、今回ついに200万円を切ってしまったのです。
2010年1月においてこの時計は149万8000円という水準でしたから、現在価格は2010年と46万2000円の差となっています。ちなみに、2015年8月と比べると64万円の値下がり状態。
上記の値動きを見ると、2015年8月と比較してかなり値下がりしたという印象になります。
「ランゲ1が欲しい」という人には買いやすい状況ともいえますが、今後の値動きが気になるともいえます。
値下がり状態が続いているとはいえ、ランゲ1という時計の相対的立ち位置を考慮すると200万円を切るという現在価格は安いようにも感じます。
かつてパテックフィリップの年次カレンダーとランゲ1は同じ価格帯だった時期がありますが、年次カレンダーも一時期安くなったことがあります。
初代年次カレンダーの5035は2016年12月に200万円を切りましたが、2017年10月には230万円台という水準に回復しています。
ランゲ1が今後どうなるか分かりませんが、今の基準において200万円を切るという価格は「安い」と思える水準といえるかもしれません。