パネライにとってダイヤ文字盤という存在は、とても希少価値の高いレアアイテムです。
ダイヤ文字盤仕様のパネライはいくつか存在しますが、それらのほぼ全てが限定モデルという特別枠。
新品でも中古でも実勢価格が高く、2000年代前半から「レアで高いパネライ」として認識されています。
その時期における豪華なパネライは、ラジオミールが中心でしたが、ダイヤ文字盤はルミノールにも存在。
どちらかというと、ダイヤ文字盤という存在は豪華なモデルでありながら、2000年代前半に豪華だったラジオミールよりも、ルミノールベースに対する印象のほうが強いのではないでしょうか。
そんなルミノールベースの有名なダイヤ文字盤仕様には2つのモデルが存在。
1つはバー部分がバケットダイヤ仕様のPAM00030で1998年から2005年頃までの製造。もう1つがこの記事に登場するPAM00130なのですが、PAM00030のバー部分をバケットでなくしたモデルにあたり、2002年に登場しました。
近年において、PAM00030よりPAM00130の個体数のほうが多く、なおかつ実勢価格もPAM00130のほうが安い水準です。
30番も130番も2005年頃まで製造されており、生産年数自体は30番のほうが長いのに130番のほうが多いというのは不思議な気もします。
本記事で参考とした中古腕時計
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本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2016年9月 の安値(楽天) |
2018年2月 の安値(楽天) |
変動額 | 残価率 |
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オフィチーネパネライ
ルミノールベース PAM00130 |
中古 | 1年 5ヶ月 |
¥1,998,000 | ¥1,863,000 | -135,000 | 93.24% |
PAM00130を前回取り上げたのは2016年9月ですが、その時期より10万円以上安くなっています。
また、2016年9月時点でも2011年と比較して安くなっていたため、130番はこの数年間値下がり傾向となっている模様です。
ルミノールベースのダイヤモンド文字盤という存在は、とても希少価値の高い存在として従来より評価されてきました。
しかし、このルミノールベースは文字盤以外に特別な点がなく、そこをどのように評価するかが難しいという側面もあります。
ケースはステンレスですし、機械も通常のルミノールベースと変わりません。
ちなみに、現在における同時期のルミノールベース、PAM00112は現在40万円程度という水準ですから、それと比較すると約146万円高いということになります。
文字盤代が約146万円とも受け取れてしまいますが、その一方でこのルミノールベースには単に「文字盤が違う」というだけでない特別感があるのも確か。
実際、特別感のある文字盤というのはロレックスの赤サブやブラックアウトなどで評価されているように「単に文字盤が違うだけ」と言い表せない点があるのです。
つまり、このパネライのダイヤ文字盤は、キャラクター的にはロレックスのレア文字盤に近いといえます。
そのような文脈を認識しないと、「単にダイヤ文字盤というだけで高い」とも受け取ることができてしまうため、値下がり傾向となってしまっているのではないでしょうか。