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現在相場考察

60万円を切った、エアキング116900

2018年3月3日更新
ロレックスのエアキング116900について斉藤由貴生が執筆。本記事では2017年9月の安値(楽天)と2018年3月の安値(楽天)を比較し現在相場を考察。この0年6ヶ月での変動は¥-50,000だった。

エアキング 116900についての考察(2018年3月)

2016年のバーゼルで華々しくデビューしたエアキング

同時に新型SSデイトナ116500LNと、新しいエクスプローラーという注目度の高いモデルが発表になったにもかかわらず、それらに負けないぐらいの話題を集めていたのは記憶に新しいと思います。

エアキングというシリーズにとって、新型の発表がこれほどまでに話題となるのは珍しく、初めての出来事といっても過言ではないでしょう。

従来のエアキングは、今のモデルでいうところのオイスターパーペチュアルに近い存在であり、ドレス系に属する廉価モデルというキャラクターでした。

廉価モデルといっても、それはそれで良さがあり、特に5桁リファレンスに対してはファンが多い様子です。

しかし、2007年にモデルチェンジをした際から、エアキングにはダイヤ文字盤WGベゼルという“高級要素を持つモデル”が登場し、キャラクターが分かりづらくなっていたのです。

そして2014年頃からエアキングは一時的に消滅。

沈黙を破って2016年に復活したモデルは、たった1種類の展開というエアキング史上初のラインアップ構成となりました。

  • エアキングスポーツモデル化
  • ロレックスとしては珍しい文字盤デザイン
  • エクスプローラーミルガウスとの3兄弟な印象
  • などという要素から、2016年にデビューしたエアキング116900は人気モデルとなり、プレミア価格で売られるのが当たり前になったのです。

    また、ミルガウス以外のモデルとしては異例の耐磁ケースが採用されたという点も意外な要素としてプラスに作用していたように思います。

    エアキングは大人気といえる状態だったため、本来より高級なミルガウスエクスプローラーより高いという状況が続いていました。

    特にミルガウスは、これら3つの中では最も高級なモデルであるのに、近年人気が無いことから中古相場は安め。1年ぐらい前までは、エアキング60万円台中盤だとするならば、ミルガウス50万円台前半という中古相場だったのです。

    そのような事情から、2017年において数多くのロレックスが値上がりしたのに対し、エアキング116900は値下がり傾向という様子でした。

    そして2018年の今においてもそれは変わらない模様で、ついに60万円を切るという水準になっています。

    本記事で参考とした中古腕時計

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    本記事の価格比較

    腕時計 状態 期間 2017年9月
    の安値(楽天)
    2018年3月
    の安値(楽天)
    変動額 残価率
    ロレックス
    エアキング
    116900
    中古 0年
    6ヶ月
    ¥638,000 ¥588,000 -50,000 92.16%

    現在、エアキング11690058万8000円から75万6000円という中古価格となっているのですが、50万円台となっているのはこの個体のみです。

    そのため、ボトム価格で判断せずに、平均価格や中央値等などで判断した場合、これほどの値下がりとはならないかもしれません。

    とはいえ、エアキング116900は値下がり傾向であったことから、「いずれ50万円台になっても不思議ではない」といえる様子でもありました。

    ですから、50万円台ということはエアキング116900にとっては無視できない出来事だと思います。

    この記事の執筆者
    斉藤由貴生
    腕時計投資家。著書:『腕時計投資のすすめ(イカロス出版)』『もう新品は買うな(扶桑社)』連載:本サイト以外に『日刊SPA!』『POWER Watch』その他『日経マネー』など多数露出。
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