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現在相場考察

クロノリフレックスは値下がり傾向、タンクフランセーズW51001Q3

2018年3月12日更新
カルティエのタンクフランセーズW51001Q3について斉藤由貴生が執筆。本記事では2016年8月の安値(楽天)と2018年3月の安値(楽天)を比較し現在相場を考察。この1年7ヶ月での変動は¥-18,200だった。

タンクフランセーズ W51001Q3についての考察(2018年3月)

タンクフランセーズは今でもラインナップされている現行モデルですが、以前よりも男性用モデルの印象が弱くなったかと思います。

とはいえ、以前からタンクフランセーズ男性用モデルの印象はそれほど強くなく、2000年前後という時期においても女性着用率の高い時計だといえるでしょう。

しかし、女性が着けているのはMMやSMサイズであり、それとは別に存在するLMモデルに対しては男性から一定の支持がありました。特に2000年代前半までは“高級感を感じる場所”で目撃することも多く、筆者の個人的経験ではありますが、ニューヨーク行きの飛行機のビジネスクラスでも、ファッションセンスの高そうな男性が付けている様子を目撃したことがあります。

タンクフランセーズは、タンクシリーズの中でモダンでカジュアルという役割を担うモデルという印象で、同時代のパシャCと同じキャラクター性を持つ時計です。

余談ではありますが、パシャCも2000年代前半頃まで男性支持があったのですが、最近では女性用という印象が強くなっています。

2000年代前半において、タンクフランセーズパシャCよりも玄人向けのモデルという印象があり、それは“売られているところの少なさ”や“パシャCより高い実勢価格”から判断することができます。

実勢価格がパシャCより高いというのは今でも共通な模様で、現在10万円台前半で購入可能なパシャCに対してタンクフランセーズの男性用モデルは20万円前後という水準。

男性用モデルには、クオーツのクロノグラフと自動巻3針が存在するのですが、現在はクロノグラフのほうが安い傾向です。

このクロノグラフはクロノリフレックスという名称なのですが、クオーツの特性を活かした永久カレンダー仕様となっています。

しかし、その永久カレンダーの調整が難しいなど、クロノリフレックスは近年人気が無い傾向。

かつては、自動巻3針より高かったキャラクターであるのに、今となっては逆に安い存在となっています。

本記事で参考とした中古腕時計

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本記事の価格比較

腕時計 状態 期間 2016年8月
の安値(楽天)
2018年3月
の安値(楽天)
変動額 残価率
カルティエ
タンクフランセーズ
W51001Q3
中古 1年
7ヶ月
¥218,000 ¥199,800 -18,200 91.65%

タンクフランセーズのクロノリフレックスは、2016年8月という時期からやや値下がり傾向な模様です。

2016年8月といえば、数多くの腕時計が安くなった時期ですが、その時点において20万円以上だったのが現在は20万円を切っている状況。

ちなみに、2016年8月の個体も現在の個体もブレスレットの長さが約16cm程度であり、他の時計と比較して男性用時計としてはコマが短めだといえるでしょう。ブレスレットが短いというのは、女性が愛用していたということかもしれません。

パシャCも女性用という印象が強いですが、タンクフランセーズの男性用サイズも実は女性からの人気が高いのかもしれません。

とはいえ、タンクフランセーズの見た目自体は男性用として違和感が無く、特にクロノグラフモデルは男性的な印象です。

この時計は、付けている男性が少ない今でこそ、男の腕時計として格好良いキャラクター性を秘めているといえるのではないでしょうか。

この記事の執筆者
斉藤由貴生
腕時計投資家。著書:『腕時計投資のすすめ(イカロス出版)』『もう新品は買うな(扶桑社)』連載:本サイト以外に『日刊SPA!』『POWER Watch』その他『日経マネー』など多数露出。
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