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現在相場考察

1年程度しか生産されていない、ホイヤーモンツァCR2110

2018年3月13日更新
タグホイヤーのモンツァCR2110について斉藤由貴生が執筆。本記事では2017年5月の安値(楽天)と2018年3月の安値(楽天)を比較し現在相場を考察。この10ヶ月での変動は2万8680円の値上がりだった。

モンツァ CR2110についての考察(2018年3月)

1996年から2001年までラインナップされたタグホイヤー「Classics」シリーズ。

当初は、カレラの復刻版が限定モデルとして登場したのですが、好評だったためそれに続いてモナコ1998年に登場。

当時のタグホイヤーの中心的ラインナップは、ブレスレットの防水モデルだった中、「Classics」は革ベルトにホイヤーロゴという異色な存在でした。

そして2002年から「Classics」はタグホイヤーの中心的ラインナップとなり今に至っています。

「Classics」時代のモデルは、それ以降のレギュラーモデルとはキャラクター性が異なり、その独特なキャラクター性が最近評価さている模様です。

1年少し前まで、「Classics」時代のカレラモナコは常時数本が売られているというように入手難易度が高い傾向ではありませんでした。

しかし、最近はカレラモナコも売出しが減っており、入手難易度が高くなっている傾向です。

そんな「Classics」の中において、最も少なくなっていておかしくない存在がこのモンツァなのですが、なぜ少ない可能性があるかというと登場した時期が2001年であるからです。

2002年から「Classics」シリーズはタグホイヤーの中心に近い位置へと変化しましたが、タグホイヤー」ロゴになったというのがその象徴的な出来事だといえるでしょう。

当然、モンツァも2002年からタグホイヤーロゴとなるのですが、カレラモナコほど大きく見た目が変わったように感じないため、一見するとレア感がありません。

しかし、ホイヤーロゴのモンツァは、最後に出た「Classics」シリーズであり、そのラインナップ期間も約1年と短めなのです。

最近出た個体は、2017年5月時点と比較してやや値上がり状態といったところですが、同じ「Classics」時代のカレラより安め。

また、2010年10月時点では17万6000円だったため、実は2010年より安い傾向でもあるのです。

本記事で参考とした中古腕時計

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本記事の価格比較

腕時計 状態 期間 2017年5月
の安値(楽天)
2018年3月
の安値(楽天)
変動額 残価率
タグホイヤー
モンツァ
CR2110
中古 0年
10ヶ月
¥139,320 ¥168,000 28,680 120.59%

1年少し前まで「Classics」時代のモデルより、その後登場した「タグホイヤー」ロゴモデルのほうが高い傾向でしたが、最近は「Classics」時代のモデルが評価されているように感じます。

1996年に登場したカレラは、1年少し前まで10万円台前半が当たり前でしたが、最近は20万円以上という個体が比較的すぐに売れてしまう傾向があります。

そして、モンツァに関しては、2010年の価格を見て分かる通り、かつてカレラより評価される存在だったのです。

これは、「Classics」時代以降のタグホイヤー」ロゴモデルの相場に似ている様子であり、新しい世代のモデルとして評価されていたのかもしれません。2010年頃においては、「Classics」シリーズよりその後登場した「タグホイヤー」ロゴモデルのほうが評価されている傾向がありました。

「ホイヤー」ロゴ時代のモンツァCR2110は、2001年度のみのラインナップであるため、なかなか希少なモデルですが、そのキャラクターの分かりづらさにより評価されない傾向があるのかもしれません。

復刻カレラほどのクラシカルさや、モナコほどの独特さが弱いモンツァは、「タグホイヤー」ロゴ時代のモデルに最も近い「Classics」モデルという興味深い存在だといえます。

この記事の執筆者
斉藤由貴生
腕時計投資家。著書:『腕時計投資のすすめ(イカロス出版)』『もう新品は買うな(扶桑社)』連載:本サイト以外に『日刊SPA!』『POWER Watch』その他『日経マネー』など多数露出。
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