防水性能が高いモデルといえば、シードゥエラーなど一部のモデルに限られますが、IWCは1980年代から2000m防水のモデルを用意しています。
その存在こそポルシェデザインのオーシャン2000なのですが、3900m防水のロレックスシードゥエラーディープシーが2008年に登場した後でも凄い防水性能に変わりない印象です。
実際、2018年現在でも「防水性能が高い時計」と聞いて思い浮かぶのは300m防水ですし、ロレックスのサブマリーナを始めとして定評のあるダイバーズウォッチもこの性能です。
つまり、今現在においても300m防水という性能が「高い」という基準になるわけなのですが、それに対してこのアクアタイマーは2000m防水であるのです。
アクアタイマーオートマチック2000は、2000m防水という特殊な性能を誇る時計ですから、中古相場でも6桁世代のロレックスより高い印象があるかもしれません。
しかし、この時計は現在30万円台で購入可能。値上がり傾向ではありますが、2012年と比較して10万円以内の価格差となっています。
本記事で参考とした中古腕時計
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本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2012年3月 の安値(ヤフオク) |
2018年3月 の安値(楽天) |
変動額 | 残価率 |
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IWC
アクアタイマー オートマチック2000 IW356805 |
中古 | 6年 0ヶ月 |
¥276,200 | ¥358,000 | 81,800 | 129.62% |
このIW356805というモデルがデビューしたのは2009年。
2009年デビューというとロレックスの6桁世代に相当しますし、現行モデルとしてラインナップされている年式という印象です。
しかしこの時計は既に生産終了となっており、良い要素があるのに目立たない傾向があるといえます。
ベゼルの表面はサファイアクリスタルとなっており、その奥には発光塗料が存在。ベゼル部分までが発光塗料仕様となっており、さらに2色に光るという凝った仕掛けであるのです。
2000m防水という高い性能、凝った仕掛けなど、人気要素がきちんと存在するモデルという印象のオートマチック2000。
デザインも魅力的であり、白文字盤と黒フチのアプライドインデックスや針が若々しく、2000m防水という無骨なキャラクターと良いコントラストになっているように思います。
これだけ良い要素があるのに現在30万円台で購入することができ、2000m防水というキャラクターでありながら2012年と比較してそれほど大きく価格が変わっていません。
ずいぶんお得感があるように感じるこのアクアタイマーオートマチック2000は、今コスパという観点で考えるならかなり良い選択肢なのではないでしょうか。
他の時計と比較してやや重めであったり、44mmという大きなサイズであるなど、デメリットも無いわけではないですが、これはパネライの44mmブレスレットモデルも同じこと。
2000m防水という特殊性能を持ちながらも、一般的なモデルと極端に違わない大きさにとどめたというのは評価されて良いかと思います。