2010年に事実上の復刻モデルとしてデビューしたチュードルのヘリテージクロノ。
ロレックス系列であるチュードルが復刻版を登場させたというのは驚く出来事ですが、その意外性に負けないほど、魅力が詰まったモデルだと感じます。
エキゾチックな文字盤デザインといい、2つ目のクロノグラフといい、デイトナを持っているユーザーでも「欲しい」と思うような内容である70330N。
これだけ特徴的かつ魅力的なモデルですから、最近の相場は上昇傾向かと思いきや、意外にも2016年5月時点とほぼ価格が変わっていないのです。
2017年において数多くの腕時計が値上がり傾向となったため、同じ28万円という単位でも、2016年5月時点と2018年現在では、選択できる腕時計が異なります。ですから、ヘリテージクロノに対しては価格がほぼ変わっていなくても、ある種のお得感すら感じてしまいます。
ヘリテージクロノは2010年にデビューした時計ですが、その年式というと現行世代だといえます。このような新し目のモデルが28万円台で購入可能というのは、多くの腕時計が高くなった今において珍しい存在だと思います。
特に20万円台の選択肢としては、ベストといえるほどのモデルなのではないでしょうか。
本記事で参考とした中古腕時計
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本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2016年5月 の安値(楽天) |
2018年3月 の安値(楽天) |
変動額 | 残価率 |
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チュードル
ヘリテージクロノ 黒文字盤 70330N |
中古 | 1年 10ヶ月 |
¥285,800 | ¥289,000 | 3,200 | 101.12% |
2016年5月時点では、中古の流通数が数本レベルと少なめだったのですが、最近は増えてきた模様。
とはいえ、この価格帯の腕時計としては数が少なくマニアックなモデルであることに変わりありません。
それは当然といえば当然で、チュードルというブランドは日本に正規輸入されていません。
日本ロレックスでメンテナンス可能なため、玄人向けというキャラクターでもないのですが、購入可能な場所が少ないという点が、需要を掘り起こせていない原因なのかもしれません。
この時計は、時計に詳しい方にしか知られていない可能性がありますし、ネット以外で購入しようと思っても、扱っている時計店は少なく実物を見る機会も多くないでしょう。
ですから、内容的に良い時計でも2016年5月からほぼ価格が変わっていないのは、マニアックすぎるからという理由が考えられます。
とはいえ、マニアックなモノでも良いモデルであれば、徐々に知られてくる可能性があります。
ですから知名度が高くなった時、このヘリテージクロノにどのような変化が起きるのか大変興味深く感じます。
なお、最近このヘリテージクロノには新品流通が少なくなったという変化が起きている模様で、現在チュードルの公式サイトにも掲載が見当たりません。
仮に生産終了となっているならば、濃いキャラクター要素が1つ増えることになるかと思います。