2018年現在、ノーチラスはとても人気の高い腕時計で、その人気の高さは高級腕時計ナンバー1といっても良いかもしれません。
これまでその存在に位置したのは、ロレックスのデイトナですが、新品実勢価格のプレミア感や、数の少なさ等は、デイトナより上というレベルに達しているように感じます。
ただデイトナの場合、旧モデルも含めて評価が高く、特に初代モデルに相当する4桁リファレンスのモデルは昔から高価です。
ですから、ノーチラスの旧モデルがどのような状況になっているかということが大変興味深いのですが、初代ノーチラスは希少性が高くなかなか中古で販売されている様子を見かけません。
また、以前記事にしようと思った際、ステンレスモデルが700万円台という価格帯だったのですが、数日のうちに売れてしまいました。
そして今回、別の個体が登場し、同じく700万円台という価格となっています。
初代ノーチラスは、2000年代前半の時期から数が少なく、売られている事自体がレアという存在。
希少性や初代の個性から、以前から高値傾向であったのですが、2009年の時点では100万円台後半という記録があります。
ちなみにこの頃、5711/1Aは150万円以下だったたため、2009年においても現行世代より初代が頭一つ高い相場という状況に変わりはありません。
しかし、現在3700は、驚くほど高くなっているという評価に値する5711/1Aよりもずいぶん高いという状況。
4桁リファレンスのデイトナと比較しても、同水準という存在になっています。
本記事で参考とした中古腕時計
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本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2009年3月 の安値(ヤフオク) |
2018年3月 の安値(楽天) |
変動額 | 残価率 |
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パテックフィリップ
ノーチラス 3700/1 |
中古 | 9年 0ヶ月 |
¥1,810,000 | ¥7,992,000 | 6,182,000 | 441.55% |
初代ノーチラスの魅力は、
というだけにとどまらず、
という点があります。
ノーチラスの「耳」部分は、2ピース構造を実現するためのものですが、3ピース構造となった5711以降はデザイン遺産という存在。
そして、デザイン性を高めるためなのか、2ピース構造がフラットなのに対し、3ピース構造はややカーブしています。
フラットな耳は、2ピース構造時代の特徴であり、この要素を備えるジャンボサイズは、この初代モデルと90年代後半に登場したパワリザモデルの3710/1A、2005年のみ生産された3712/1Aしかありません。
ですから、初代ノーチラスは、とてもレア感が詰まっている存在であり、魅力的なモデルです。
現在でも十分高い水準だと評価することもできますが、デイトナポールニューマンにはまだ負けています。
よって、この個性の塊のような初代ノーチラスは、希少性やノーチラス人気によって、今後どのようなことになるのか興味深いといえます。
ちなみに、この記事の個体は文字盤が腐食していますが、パテックフィリップにて交換することが可能です。