かつてパテックフィリップといえばコレ!と言われていたのが3769。一部の腕時計マニアにとってパテックフィリップといえば「96」であり、『いずれは96を買って最後の腕時計にしたい』という思いを聞くことがあります。そして、高級で時計ブームが起こった時、すなわちロレックス5桁リファレンスモデルが現行モデルだったころ、現行だった96シリーズがこの3796なのです。
本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2010年1月 頃の最安値(楽天) |
2016年3月 の最安値(楽天) |
変動額 | 残価率 |
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パテックフィリップ
カラトラバ 3796R |
中古 | 6年 2ヶ月 |
¥780,000 | ¥898,000 | 118,000 | 115.13% |
『パテックフィリップを買うならばまず3796』という発想は昔、時計が好きになりすぎてしまった一部のマニアが言っていた思想です。
もしも、あなたが時計好きコミュニティの中で他人の意見を重要視していたならば、本質的には自分が欲しいと思っていない3796を買ってしまっていたかもしれません。
特にノーチラス&アクアノートが世界的に高値になる2005年以前、3796こそがパテックフィリップの真髄という意見が多かったように思えます。
しかし、その頃ノーチラス&アクアノートを買っておけば、今頃3796を買えるほどの利益が出ていたかもしれないのです。
この3769、2009年頃非常に値段が下がりました。
3923と並んで、いつでもどこでも60万円台で買えるパテックフィリップだったのです。
そんな3796、なぜか2010年頃から値上がりを開始。
2010年以降は60万円台でなかなか買えなくなりました。
しかし、それからそんなに急激な値上がりはしていない模様。
多くのパテックフィリップが100万円台の大幅な値上がりを見せる中、約10万円の値上がりにとどまっています。
また3796の場合、流動性が少なそうなので80万円台ですぐに買う人がいるかどうか微妙なところです。
ということで、2011年以降値上がりしてない疑惑の3796、今後も値段が変わらなさそう。
つまり、売り注文も買い注文もない株のような時計。
けれども、現在のパテックフィリップの相場を考慮すると、
かつて時計マニアから人気のあったモデルが80万円台で買えるというのは魅力的ともとれるでしょう。