チュードルのクロノタイムは、2000年代前半頃までラインナップされていたクロノグラフモデルです。
中古市場におけるこのモデルの最大の特徴は、年式によって相場が大きく異なるという点。
特に1995年頃までに製造されたモノは高く、その反面、最終モデルなど新しい年式のほうが安いという傾向があります。
なぜ1995年頃までに製造されたモデルが高い傾向なのかというと、ロレックスと共通のパーツを多く使っているからです。特に竜頭はロレックスの王冠ロゴ仕様となっており、全く共通という仕様です。
そんなクロノタイムですが、最近95年以前世代のモデルに大きな変化が起こっています。
それは、1年前に40万円台で購入可能だったのが、最近では70万円以上という水準に達しているという点。
実に1年という期間で28万円以上の値上がりとなっているのです。
本記事で参考とした中古腕時計
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本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2017年2月 の安値(楽天) |
2018年4月 の安値(楽天) |
変動額 | 残価率 |
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チュードル
クロノタイム 79160 |
中古 | 1年 2ヶ月 |
¥462,240 | ¥745,000 | 282,760 | 161.17% |
クロノタイムには様々な年式があるため、筆者が見間違えたのかと思い、時間をかけて調査したのですが、やはり値上がりだと判断することができました。
実際、この個体以外の95年以前世代は80万円台の個体などが目立ち、70万円以下で売られているモノが存在しません。
また、2017年の記事の個体とこの記事の個体は、型番だけでなく文字盤色も同様ですし、製造年がどちらもB番で、同じ条件となっています。
よって、クロノタイムの95年以前世代は、この1年で大きく値上がりしたと判断できるのです。
ちなみに、「タイガー」など以前から安く買える要素を持つモデルは、同じ「クロノタイム」でも1年前と相場がほぼ変わっていません。5連ブレスレット、タイガー、青文字盤という内容の個体は、今でも25万円台で売られています。
よって、この1年で値上がりしたのは、1年前において既に「高かった」ほうの年式だったということになります。
人気があるモデルは人気に拍車がかかり更に値上がり現象となる、ということがこのクロノタイムには該当すると思います。
クロノタイムの95年以前世代は、かつて20万円台という相場が当たり前だった存在。
実際、2013年1月時点の中古は27.8万円という水準でした。
ですから、2017年2月時点の40万円台でも立派な値上がりという印象だったことになります。
しかし、今となっては70万円台となっており、考えられないほど高くなっていることになります。