腕時計投資新聞

腕時計の[買う・使う・売る]すべてを楽しむ専門サイト「腕時計投資ドットコム」
現在相場考察

60万円台の個体がいくつも出てきた、ヨットマスターロレジウム16622

2018年4月18日更新
ロレックスのヨットマスター16622について斉藤由貴生が執筆。本記事では2017年12月の安値(楽天)と2018年4月の安値(楽天)を比較し現在相場を考察。この0年4ヶ月での変動は¥-40,940だった。

ヨットマスター 16622についての考察(2018年4月)

昨年12月に中古が70万円以上となったヨットマスターロレジウム。

1999年に登場した16622は、デビュー直後はプレミア価格だったものの、その後は腕時計全体が高い時は高く、安い時は安いという分かりやすい相場となっていました。

リーマンショック前までは、安い時でも50万円を切るということは基本ありませんでしたが、リーマンショック後には中古が40万円台まで下落。最も安いといえる時期では45万円以下ということもありました。

しかし、2013年以降は値上がり傾向となり2015年8月には60万円台後半という水準に達します。2016年夏過ぎに一旦下落し、60万円前後という水準になりましたが、2017年に回復し、12月には70万円を超えたというのがこれまでの経緯です。

ロレジウムの中古が70万円台というのは、おそらくデビュー直後の2000年代前半以来のことだと思います。

かつてのロレジウムの値動きを考慮した場合、70万円台というのは感慨深い値動きともいえますが、他の5桁リファレンスの相場を考慮した場合、1662270万円台というのは当たり前とも評価できるかと思います。

実際、ロレジウムの新品実勢価格が80万円台だった当時、サブマリーナデイトの16610の新品実勢価格は30万円台。それが、2017年では16610の中古が60万円台となっているわけですから、ヨットマスター1662270万円台でも安いとすら評価可能です。

2017年12月において、ロレジウムが70万円台となった大きな理由は2つあり、1つは現行の116622における『プラチナ文字盤』の生産終了。もう一つは時計相場全体が高くなっているという点です。

2018年4月現在、ロレジウムに対して上記どの要素もマイナスとなるような影響がないといえますが、現在ロレジウムは70万円を切った個体が複数存在する状況であるのです。

本記事で参考とした中古腕時計

※広告が含まれる場合があります

本記事の価格比較

腕時計 状態 期間 2017年12月
の安値(楽天)
2018年4月
の安値(楽天)
変動額 残価率
ロレックス
ヨットマスター
16622
中古 0年
4ヶ月
¥718,940 ¥678,000 -40,940 94.31%

ロレジウムは2017年12月以降、基本的に70万円を切る個体が無く、稀に69万円程度の個体が出ることがあっても単数かつ比較的早く売り切れるという傾向だったため、この3ヶ月程度の期間は70万円台という相場を維持していました。

しかし、それが今では60万円台の個体がいくつも存在しているため、値下がり傾向と判断可能な状況なのです。

以前の記事でもお伝えしたとおり、ロレジウムは腕時計相場全体に相関する値動きとなるケースがある印象ですが、2018年において値下がり傾向となっている時計は目立たない印象があります。

また、現行モデルである116622は相変わらず値上がり傾向で、プラチナ文字盤はここ数ヶ月で5万円程度高くなっている状況です。

よって、16622の現在の値動きは、不思議な様子だと感じます。

これは、一時的なものなのか、それとも継続するのか、今後の動きが興味深いといえるでしょう。

この記事の執筆者
斉藤由貴生
腕時計投資家。著書:『腕時計投資のすすめ(イカロス出版)』『もう新品は買うな(扶桑社)』連載:本サイト以外に『日刊SPA!』『POWER Watch』その他『日経マネー』など多数露出。
本コンテンツには、主観的評価、見解、想定における情報が含まれています。運営者及びコンテンツ提供者は、コンテンツ内容の正確性、確実性、完全性における保証を行いません。また、コンテンツ内容にかかわる損害・トラブル等に関する一切の責任を負いません。本サイトに記載されている情報は、特に断り書きがない限り、更新日時点での情報に基づいています。